The Cult Of Humakt

 フマクト 

死と戦いの神

  1. 神話と歴史
  2.  フマクトは“源初の大気”たるウーマスの息子である。フマクトは兄弟達とともに大地と天空を荒らしまわってはいたが、明らかに他の兄弟達とは異なっていた。他の大気の神々が風と共にあったように、彼は名誉と共にあったのである。ユールマルが「最初の剣」たる「死」を見つけてきた時、フマクトはその力を知り、そしてそれを定命の祖父に振るうことによって数えきれない者達に対し地獄への道を開いた。だが彼の弟であったオーランスはつまらぬいさかいから「死」を盗み出し、イェルムを切り殺してしまった。それを聞いたフマクトは親族関係によって兄弟間の盗みと偽りが隠されてしまうことに憤慨し、その様な事が二度と起こらぬ様、彼自身と親族とのつながりを永久に断ち切ったのである。そしてフマクトは真なる「剣」を求めて旅立った。
     彼は世界の中心で真なる「剣」を見つけたが、そこでは“虚空の怪物”が大口を開けて、恐ろしいスピードで宇宙を飲み込んでいた。フマクトは怪物を切り殺し、それによって怪物に傷つけられた者はその傷を癒す事ができる様になったのだが、彼は再び「剣」を見失ってしまった。それを探すため彼は地獄への道をたどり、そこで「剣」と「虚空の怪物」を見つけた。フマクトは怪物をそこに縫い止め、アラクニー・ソラーラが怪物を倒し、飲み込むことができたために、怪物は永久に滅ぼされたのである。フマクトは神々の評議会に参加し、「死の源泉」を破壊するために剣を振るい、世界に生命を回復した。この様に「死」は「生命」に従い、宇宙の歌の中にその居場所を定めた。
     フマクトは記録に残るあらゆる時代を通して「死をもたらす者」という自らの地位を守ってきた。彼は世界の多くの地で戦争の神であり、あらゆる争いにおいてその両陣営に見い出すことができる。彼は名誉と勇気を尊び、地獄への道は誇り高き戦士達によって満たされ続けている。
     死んだフマクト信徒は地界の特別な場所で「最後の日」か、少なくとも次の最大規模の「神々の戦い」に備え留置かれる事を期待する。フマクト信徒が蘇生されることは絶対に無い。フマクト信徒は自らの死んだ肉体に何が起ころうともほとんど気にしないが、それらが敬意をもって扱われているかと、アンデットにならないかという点については別である。葬送に際し、彼らは墓や火葬の炎のそばで勝利の歌を歌い、宴を開いて死者を悼む。そして立ち去る。また戦士の折れた剣を墓の盛り土に突き刺しておくのが習わしとなっている。
     フマクトは神々のなかで最も誠実な神の一柱である。「死」はこの神に変わること無く結びつき、彼は時には「死(訳注:そのもの、もしくは死神)」と呼ばれる。カルトに他に「真実」のルーンとも関係がある。

  3. カルトの生態
  4.  「死の如く」。フマクトは一般的にそう認識されている。積極的に崇拝されている場所では彼は戦争の神であり、彼の寺院は傭兵の斡旋所として供されることもある。フマクトの哲学では、肉体は精神から切り離しては維持できないと信じられている。ヴァンパイアやスケルトン、その他のアンデットの様な創造物を生み出すことは呪われた事である。静寂なるガーク、そしてヴァンパイアの神であるヴィーヴァモートが特にフマクトの攻撃の標的とされる。
     彼は主として職業的戦士や兵士に崇拝されている。フマクトの戦士集団は多くの国の軍隊の重要な役目を担っている。幾つかの土地、特に未開の人々の間では彼の戦争の神としての側面は死の神という側面にほとんど覆い隠され、死刑執行人や死の崇拝者、似たような気味の悪い民族などによって崇拝されている。
     大聖祝日はフマクトの生まれた記念の日である嵐の季、死の週、風の日である。他の聖祝日はそれぞれの季の死の週にあり、日はエレメントに従って様々である。つまり、海の季は水の日、火の季は火の日、地の季は土の日、闇の季は凍の日である。

  5. 世界におけるカルト
  6.  死の体現たるフマクトの重要性にもかかわらず、彼のカルトはほとんど政治的影響力をもたない。兵士たちは軍隊を構成するが、しかし究極的な決定は他の者−貴族や長−によってなされるのである。
     フマクトの主要な信仰の地はジェナーテラの蛮族ベルト地帯、パマールテラのエンクロッソとブラロスである。幾つかの土地において、彼は人格を持った神というよりもむしろ原理として認識されている。フマクトが積極的に崇拝されていない文化では、彼は生命の対局たる悪しき神と考えられている。
     多くの軍隊ではこの神のための部隊の社を保有している。特にフマクトに捧げられた部隊は小寺院もしくは大寺院に相当するものを保有している。崇拝は部隊の軍旗に集められている。軍隊用でない寺院は町で見られ、小さな都市には社が、大きな都市には小寺院がある。最大規模の都市には中寺院がある。社では《神剣》を教えている。
     寺院は緩やかにしか組織化されていない。1人以上のフマクトの剣が寺院を運営し、重要事項を取り決めるための評議会を形成している。また数人の入信者が寺院に住み込んでいる。フマクトのカルトの重要な収入源は武器の訓練である。少なくとも1人のフマクトの剣か入信者が、収入のために非カルト信者の訓練に割り当てられている。寺院自体は地方の文化とフマクトの剣のひととなりによって、非常に様々である。寺院には風の通るバラックの様なものから、巨大な冷たき死の聖堂まで様々である。

  7. 入信者
  8.  入信を希望する際には、すでにカルトの入信者であって候補者の戦友でもある保証人が必要である。候補者は他の多くのカルトとは異なり、2つの試験に合格するだけでよい。受け入れられるためには、候補者は〈剣攻撃〉の技能とPOW×5のロールに成功しなくてはならない。成功したならば、候補者は1ポイントのPOWを捧げる。入信を希望する者は、彼の制約を後になって破ることが神々の報復を伴うことであるということを認識していなくてはならない。
     一度カルトに受け入れられたならば、候補者はフマクトの加護とそれにともなう制約を受け入れなくてはならない。1つの加護のみ受け入れることができる。英雄的な行いを行ったような特に有望視される入信者は、より多くの加護と制約を受け入れることが許されることもある。
     フマクト信徒は聖祝日のたびに自分の所持金の10%を神殿に納めなくてはならない(多くの者がこのことを聖祝日直前にバカ騒ぎを行うことの口実にしている)。入信者は魔道師や祈祷師になってはならない。フマクト信徒はみな、フマクトの掟を受け入れなくてはならない。これは以下のことを意味する。

    1. カルトのメンバーはフマクト信徒とは常に正々堂々と戦わなくてはならない。
    2. カルトのメンバーは死者に敬意を払わなくてはならない
    3. カルトのメンバーはお互いに真実と契約を厳しく扱わねばならない。

     信徒同士の戦いは死ぬまでではなく、どちらかが先に倒れるまで続けられ、敗者は勝者に戦利品を与えなくてはならない。この戦利品は周囲(雇用者など)からのそれ以上の義務から両者を開放し、カルトの機能にしたがって蓄えられる。
     フマクトの寺院は傭兵の斡旋所として供され、また信者の治療のためにも準備が整えられている。寺院が可能なら、通常の料金で賄いと部屋も提供している。
     カルトのメンバーはどのような方法によっても死から蘇ることはない。死は信徒がフマクトに呼ばれていたと考えられており、その状況を覆そうと試みることはそれ自体が冒涜であると考えられている。死んだフマクト信徒を呼び戻す試みは、ヴァンパイアやマミーに変わりはてながら召喚者を殺そうとするフマクト信徒に遭遇するか、全く失敗に終わるかのどちらかである。死んだフマクト信徒の肉体がゾンビやスケルトンになることはない。フマクト信徒は非カルト信者の復活を(たとえ誰が行おうとも)嫌がらない。それがフマクト信徒に対して行われたのではないからである。
     一般的に、フマクトの寺院のスタッフの中には特定の技能−〈物を隠す〉〈(防具)制作〉〈暗殺者感知〉〈応急手当〉〈雄弁〉〈騎乗〉〈視力〉〈ダガー投げ〉すべて剣と短剣の〈攻撃〉と〈受け〉が含まれる−を教えるために熟練した剣士が含まれている。他の武器すら教えていることもある。すべての敬虔な入信者は、寺院のスタッフの訓練を毎年無料で受けることができる。これは入信者が寺院の警備や「フマクトの剣」のために働いた時間2時間に対して1時間の割合で受けることができる。
     フマクトの入信者は、カルト技能を教えるという前堤で寺院を使うことができるが、報酬の50%を寺院に支払わなくてはならない。この50%は寺院の剣匠による訓練の料金として使うことができる。
     入信者は、フマクトの神性呪文である《無敵》《霊魂放逐》の呪文を獲得する際、何らかの方法でその正当性を認めてもらわないかぎり、それらを獲得することはできない。カルトのメンバーはいかなる状況においても精霊呪文の《鈍剣》を学んではならない。既にこの呪文を学んでいるものは忘れなくてはならない。
     1年以上入信者であった者は《鋭刃4》を無料で学ぶことができる。それ以上は買わねばならない。
    精霊呪文:《鋭刃》《機敏》《消沈》《敵の検知》《破裂》《火剣》《治癒》《防護》《修復》《筋力》《活力》

  9. フマクトの剣(Sward of Humakt)
  10.  「フマクトの剣」*1はこの戦いに起源を持つカルトの頂である。「フマクトの剣」は望みの薄い冒険や防御不可能な場所の守護者として見い出すことができる。武芸の師匠として「フマクトの剣」を得れば、それはすなわち完璧な武器の使い手となることの保証である。その技は師匠の人生そのものだからである。「フマクトの剣」はその繊細さではなく、あらゆることに真っ直ぐと向かっていくその態度によって知られている。彼らは世間一般ののそれではなく、英雄の理に従うのである。
     「フマクトの剣」は〈第一の剣攻撃〉と〈(任意の武器)受け〉の技能が90%以上無くてはならない。それに加えて以下の技能のうち、4つ以上に対して90%以上の成功率を有していなくてはならない。:〈第二の剣攻撃〉〈第三の武器攻撃〉〈物を隠す〉〈(防具)制作〉〈応急手当〉〈雄弁〉〈騎乗〉〈視力〉〈暗殺者感知〉。さらに少なくとも25%以上の〈浄化〉技能を持っていなくてはならない。またその地方のカルトに新しい「フマクトの剣」を受け入れる空席がなくてはならない。
     「フマクトの剣」にはまだ説明されていない幾つかの制限がある。「フマクトの剣」は正当な理由による公正な決闘から逃げてはならず、また自分の立てた誓いを破ってはならない。「フマクトの剣」はみずからの収入と時間の90%を、寺院か部隊のために捧げなくてはならない。新しい「フマクトの剣」は新たな加護と制約を少なくとも1つは受け入れなくてはならない。望むなら幾つでも加護とその制約を受け入れることができる。彼は戦いの軍議では常に重要な地位を占めている。フマクトの信者たちは行軍の最中、「フマクトの剣」が自分たちを養ってくれていることを知っている。新しい「フマクトの剣」は寺院から一振りの鉄の剣、そして可能なら鎧も受け取ることができる。しかしそれを与えることのできる寺院は稀である。
     「フマクトの剣」はフマクトに選ばれ、寵を受けた存在である。そのため生涯に渡り神性介入を1D100ではなく1D10で行うことができる。死後、信仰厚き「フマクトの剣」はフマクトの勇者*2に列せられ、神の敵との永遠の戦いに加えられる。「フマクトの剣」は神性呪文を再使用可で獲得することができる。
    一般神性呪文:すべて
    特殊神性呪文:《無敵》《真実検知》《戦意高揚》《誓言》《霊魂放逐》《盾》《神剣》《亡者滅還》
    注:《無敵》《霊魂放逐》は「フマクトの剣」によって注意深く検討された後にのみ使用される。

    *1:「フマクトの剣」が正式名称で、「剣」が通称と思われる。この箇所以外、すべて Sward である。
    *2:原文は einherjar(エインヘルヤル)。 北欧神話で「ヴァルハラに集う戦士」の意。

  11. 特殊カルト技能
  12. 〈暗殺者感知〉 Sense Assassin    知覚技能(00%)
     この知覚技能はフマクトの加護としてのみ手に入れることができる。この技能ロールに成功すると、そのフマクトの信者が現在愛着を感じている人々を近く(50m以内)にいる者が暗殺しようとしているかどうかを感じることができる。愛着を感じている人々には、家族、現在いっしょに冒険している仲間たち、永遠の忠誠を誓った相手、フマクト信徒自身が含まれる。この感覚では誰が狙われているかまではわからないが、暗殺者が誰かを知ることはできる。

  13. フマクト特殊神性呪文
  14. 《真実検知》 Detect Truth
    1ポイント、遠隔、残照、複合不可、再使用可
     この呪文により、術者は呪文の目標となった場所から半径5m以内にいるものが嘘をついているかどうかがわかる。嘘をついたものは暗くもやもやとした光を発する。この光を見ることができるのは、「フマクトの剣」と入信者のみである。

    《戦意高揚》 Morale
    1ポイント、儀式(浄化)、複合可、1回限り
     この呪文には1時間の儀式が必要である。この呪文によりフマクトの入信者100人からなる1部隊の部隊旗の周囲にフィールドが形成され、その攻撃の成功率を5%上昇させる。呪文の効果は日の出、もしくは日の入りがくるまで持続する。呪文1ポイントの複合につきさらに成功率に5%が加えられる。

    《誓言》 Oarth
    2ポイント、儀式(呪付)、1回限り
     2人の約束を縛る。誓いを破ったものはその誓いを立てたときに両者が与えておいた魔力ポイントの合計に相当する魔力ポイントの《霊魂放逐》呪文に襲われる。大きな誓いであるほどより多くの魔力ポイントが与えられる。したがって、2人が《誓言》の儀式に15ポイントずつ与えて、後にどちらかがその誓いを破った場合、彼は30ポイントの魔力ポイントに対して抵抗ロールを行い、打ち破られたなら死ぬこととなる。誓いを立てるものがフマクト信徒である必要性はなく、第三者たるフマクト信徒がこれを投射することもできる。

    《霊魂放逐》 Sever Spirit
    3ポイント、遠隔、瞬間、複合不可、再使用可
     この呪文は標的の肉体と精神のつながりを断つ剣のような働きをする。術者は魔力ポイントの抵抗ロールで標的に打ち勝たねばならない。抵抗ロールに打ち勝てば、標的は死亡する。もし抵抗ロールに勝てなくても、標的のトータルHPに1D6のダメージを与える。この効果は毒のダメージのようにはたらく。

    《亡者滅還》 Turn Undead
    1ポイント、遠隔、瞬間、複合可、再使用可
     この複合可能な呪文は、1ポイントあたり1体のアンデット(スケルトン、ゾンビ、グール、ヴァンパイア)に効果を発揮する。術者は自分の魔力ポイントで各標的の魔力ポイントの抵抗を行わなくてはならない(抵抗ロールは各標的ごとに別々に行う)。呪文の効果を以下の表で決定する。

    《亡者滅還》呪文効果表
    決定的成功アンデットは破壊されたり、開放されたりする。
    効果的成功アンデットは麻痺して動けなくなる。この効果は〔20−標的のINT〕戦闘ラウンド持続する(スケルトンは自動的に、20ラウンドの間動かなくなる)。20以上のINTをもつアンデットは1ラウンドのみ動かなくなる。
    成功アンデットは逃走する。逃げられないときは効果的成功と同じ効果がある。
    失敗アンデットは精霊呪文の《惑い》と同じ影響を受ける。その効果はスケルトンならば10ラウンド、その他のアンデットは10ラウンドかINTロールに失敗するまで持続する。
    ファンブル効果なし

  15. 下位カルト
  16. 復讐精霊  Spirit of Reprisal
     カルトは一体の巨大な精霊を持っており、それはフマクトそれ自身である。背教したものやカルトの掟を実践しない者の加護は取り除かれ、制約はそのまま残される。どんな信者でも、彼の制約を(たとえ故意にではなくとも)破ったものは呪われる。そのような呪われた者が武器を取り上げたとき、それは即座に折れてしまう。たとえ呪われた者の罪が容易ならぬもの(恩人を暗殺する。無実の人々を虐殺するetc.)であっても、呪いが効果を発揮するのは罪人の最も高い技能成功率を有する武器タイプだけである。

    英雄カルト
     すべての寺院はそれが準軍事的な組織でも、ただの町の社であっても、最低1人の英雄を祭った社を有している。フマクトのカルトは様々な英雄を讃美し、高名な戦士たちはすべての聖なる祭りのたびに讃えられる。多くの英雄はたんに寺院や魂の軍勢に加えられるだけだが、そのうちの幾人かは特殊呪文や技能、特別な加護と制約の源となっている。寺院の守護精霊(《ゴースト創造》の呪文で変身する)も同様に讃えられる。典型的な英雄下位カルトは以下のような物である。

    “剣士”ハイーア  Hiia Swardsman
     この聖王国から来た片腕の戦士は、1360年から1390年の間、ドラゴン・パスのグレイズランドに住んでいた。彼はトロウルと戦い、ルナー帝国を侵略し、当時もっとも強いグレイズランド人として、部族に養子に迎えられる様になった。にもかかわらず、彼の生涯を通してフマクトのカルトは、彼を迎えた部族ではあまり有名ではなかった。彼の死後、信徒のほとんどは死に絶えた。1470年に“羽馬の女王”がやって来たとき、彼女はこのカルトを復興し、彼女の個人的な護衛とした。
     今日、グレイズランド人のフマクト信徒はみな、個人的な忠誠を“羽馬の女王”に誓い、ヒイア・ソーズマンの下位カルトに属している。このカルトはドラゴン・パスと聖王国以外では、不明瞭というよりも全く知られていない。このカルトのメンバーはいかなる形態であっても毒を使用してはならない。このカルトは《剛刃》の神性呪文を提供する。

    《剛刃》 Strongblade
    1ポイント、遠隔、残照、複合不可、再使用可
     この呪文は剣または短剣を壊れない様にする。この武器のAP自体は変化しないが、たとえどれほどのダメージの攻撃を受けても、APは減少しない。

    リー・ファンクァン  Li Phanquan
     この黄色い肌のクラロレラから来た戦士はワームの友邦王国のため、その全盛期に戦った。有名なジェナートの大荒野の旅の最中、彼は大荒野のすべてのアンデットを破壊し、混沌の神ヴィーヴァモートに傷を負わせた。彼の死と帝国の崩壊以来、不死の者どもは大荒野へと帰ってきてはいるものの、彼の勝利はいまだに語り継がれている。
     彼の英雄カルトはペローリア、ケタエラ、マニリアのフマクト信徒のあいだで見ることができる。この サブカルトのメンバーはアンデットの存在を耳にしたならいつでも、それを見つけ出し破壊しなくてはならない。通常のフマクト信徒以上にである。サブカルトは精霊呪文の《亡者検知》を教えている。

    《亡者検知》 Detect Undead
    1ポイント、遠隔、残照
     この呪文は範囲内のもっとも近いアンデットへと導いてくれる。アンデットとは再活動している肉体:グール、マミー、スケルトン、ヴァンパイアを指す。この呪文は蘇生した生物には働かない。

    マクラ・マン  Makla Mann
     この“剣”は混沌戦争の叙事詩的時代のあいだ、アーカットに組するためカルトに敵対した。彼自身のカルトの者達によって呪われ、グバージの悪しき暗殺者たちに狙われながらも彼は常にアーカットに対し誠実であった。彼の名は多くのフマクト信徒にとって“忠義”の美徳の同義語として扱われており、彼は彼のサブカルトを崇拝していない地域ににおいても知られている、有名な英雄である。
     彼はラリオスとペローリアで崇拝されており、彼の呪文である《蘇生阻止》はそこで獲得することができる。このサブカルトのフマクト信徒は(チャラーナ・アローイの様な)蘇生型の呪文を教えるカルトの信者からの治療(行為)を受け入れてはならない。

    《蘇生阻止》 Stop Resurrection
    2ポイント、遠隔、瞬間、複合不可、1回限り
     この呪文は「フマクトの剣」が死体に対して投射しなくてはならない。この呪文は投射された死体に対して効果を発揮する(ヴァンパイア化、ゾンビ化を含む)すべての蘇生儀式を妨げる。神性介入をこの呪文で妨げることはできない。

    ヤン・スターセア  Yan Starcere
     彼の生い立ちをたどることはできないが、この旅の戦士は「曙の時代」を通して圧政者を遠ざけ、太古の過ちを正しながらグローランサを広く、長く旅した。彼の寺院は常に彼の有名な剣“不破の剣”(Shatternot)を模した像がある。
     彼はフマクト信徒にどこででも崇拝されている。このサブカルトのメンバーは標準的なフマクト信徒以上に正直である様、努力しなくてはならない。このサブカルトは精霊呪文の《受け》を教えている。

    《受け》 Parry
    可変、接触、残照
     この呪文はどの種類の武器にでも効果を発揮する。呪文1ポイントにつき、その武器を使用しての〈受け〉の成功率に5%が加えられ、1ポイントのAPが武器のAPに加えられる。呪文の効果時間が終了すると余分なAPは消失し、これにより大きなダメージを受けていた武器は折れてしまう。

  17. 加護と制約
  18.  それぞれのフマクトの寺院は寺院の入信者に与えることができる特別な加護を持っている。これらの加護は地域によって、そして寺院によって多少異なっている。特定のフマクトの大寺院は他では手に入らないような特別な加護を持っている。すべての加護とそれに対応する制約は同じ原理−自らの神を正しく見習うことによって入信者はよりフマクトに近づくる−に基づいている。受託者は望みのものどれを選んでもよいが同時に対になっている制約も受け入れなくてはならない。フマクト信徒にとってその制約は、冒険者としての人生に大なり小なり影響を与えるだろう。加護と制約を受け入れることは特別な機会であり、聖祝日にしか行うことができない。それぞれの加護は寺院の高位の“剣”による秘儀を通して獲得する。
     制約が重複しないかぎり、同じ加護を何回受けてもよい。例えば、異なる5種類の非カルト武器の使用を自ら禁じた“剣”は1種のカルト武器を使用しての攻撃に+25%のボーナスを得る事ができる。「カルト武器」とは、1H剣、2H剣、小剣、短剣、短剣投げ、レイピアのカテゴリーに属す武器すべてを指す。

    1.加護:選んだ〈カルト武器攻撃〉に+5%のボーナスが与えられる。
      制約:1種類の非カルト武器の使用が禁止される。
     
    2.加護:カルト関連技能の1つ(〈物を隠す〉〈(防具)制作〉〈応急手当〉〈雄弁〉〈騎乗〉〈視力〉〈暗殺者感知〉)に+20%のボーナスが与えられる。
      制約:毎週特定の曜日に黙ったままでいること。(呪文を唱えたり、マスターと会話してもいけない。)
     
    3.加護:上昇可能な基本能力値が1ポイント上昇する。
      制約:聖祝日ごとに2倍の献金をすること。この制約を2回受けたら献金学は3倍になる、というように制約を受けるごとに献金額は増加する。
     
    4.加護:上昇できない基本能力値が1ポイント上昇する。
      制約:毎年1ポイントのPOWをフマクトに捧げること。
     
    5.加護:特定の武器1つの硬度ポイントが1.5倍になる。
      制約:嘘をついてはならない。
     
    6.加護:〈暗殺者感知〉の技能を〔30+知覚分野修正値〕%から始める事ができる。
      制約:不意打ちに参加してはならない。
     
    7.加護:毒や病気にたいするチェックを行う際、CONに4を加えることができる。
      制約:毒を使ってはならない。
     
    8.加護:精神集中するだけで呪文と同じように働く「亡者検知」の能力を、魔力ポイントを消費せずに使える。
      制約:カルト魔術以外を絶対に使ってはならない。(つまり、フマクトが教える神性呪文、精霊呪文の《鋭刃》《機敏》《消沈》《敵の検知》《破《火剣》《治癒》《防護》《修理》《筋力》《活力》そして《受け》や《アンデット検知》のようなカルト精霊呪文だけを使うこと。
     
    9.加護:特定の武器に祝福を受け、特定の生物に対して(いったん相手のアーマーを貫通すれば)2倍のダメージを与えることができるようになる。
      制約:精霊呪文の《治癒》を受け入れない。
     
    10.加護:特定の武器に祝福を受け、(いったん相手のアーマーを貫通すれば)2倍のダメージを与えることができるようになる。
      制約:魔術による治療を受け入れない。
     
    11.加護:特定の武器に祝福を受け、特定の身体部位に命中した場合に(いったん相手のアーマーを貫通すれば)2倍のダメージを与えることができるようになる。
      制約:特定の身体部位に防具を付けてはならない(その部位は、敵に2倍ダメージを与えるよう特定した部位とは違って構わない。
     
    12.加護:疲労ポイントが通常の2倍の速さで回復する。
      制約:アルコール飲料を飲んではならない。
     
    13.加護:魔力ポイントが通常の2倍の速さで回復する。
      制約:1対1の戦いの挑戦を断ってはならない。

    *1 「非カルト武器」とは以下のカテゴリーに属する武器をいう。
    斧     フレイル     身体武器
    ハンマー  メイスとモール  射出武器
    盾     槍        農具
    (短剣を除く)投擲武器

    *2 この祝福は、加護を受けたキャラクターがフマクトの神性介入で望んだ場合にのみ、別の武器に移すことができる。

    *3 したがって、CONが12のキャクターが毒への抵抗チェックをする場合はそのCONを16と考える。また、病気にかからないためのCON×5ロールの成功率は80%になる。

  19. 同盟精霊の加護と制約
  20.  同盟精霊は“グローランサの神々”によると「自動的に入信者になる(P.25)」と記されている。それ故、同盟精霊は一般の入信者と同じようにフマクトの加護と制約を受けなければならないと考えられる。以下は通常のフマクトの加護と制約の表を同盟精霊用に修正したものである。
     同盟精霊は彼の同盟者たるフマクトの剣(以後、彼のことをマスターと呼ぷ)と相談して1つの加護とそれに対する制約を必ず受け入れなくてはならない。同盟精霊の獲得した加護はマスターの加護と累積させてもよい(例えば、同じ武器に影響を与える加護を両者が獲得する)。フマクト信者の同盟精霊は常に彼らの剣に宿る。

    1.加護:〈暗殺者感知〉の技能を30%から始める事ができる。
      制約:たとえあなたのマスターがそうしても、不意打ちに参加してはならない。もし行われたなら、不意打ちの間あなたは呪文を使ったり、MPを使用させたり、彼を癒したり、彼のために神性介入を行わない。実際にはあなたが宿っている武器は抜くことさえ出来ない。もしそれを試みるなら剣は砕けてしまう。*1
     
    2.加護:INTが1ポイント上昇する。
      制約:毎年1ポイントのPOWをフマクトに捧げること。
     
    3.加護:精神集中するだけで呪文と同じように働く「亡者検知」の能カを、魔カポイントを消費せずに使える。
      制約:たとえマスターがそれらを知っているとしても、カルト魔術以外の呪文を使ってはならない。彼のためにそれらの呪文を記憶してもいけない。
     
    4.加護:あなたの宿っている武器に祝福を受け、特定の生物に対して(いったん相手のアーマーを貫通すれば)2倍のダメージを与えるとが出来るようになる。
      制約:精霊魔術の治癒を使ったり記憶したりしてはならない。その上、鞘から抜かれているとき、この武器は《敵の検知》によってこの特定の生物を示す。
     
    5.加護:あなたの宿っている武器に祝福を受け、(いったん相手のアーマーを貫通すれば)2倍のダメージを与えることができるようになる。
      制約:いかなる治療魔術も使ったり記憶したりしてはならない。
     
    6.加護:あなたの宿っている武器に祝福を受け、特定の身体部位に命中した場合に(いったん相手のアーマーを貫通すれば)2倍のダメージを与えることが出来るようになる。
      制約:あなたの宿っている武器を使用して受けを行わぜてはならない。もし試みた場合、剣は砕けてしまう。
     
    7.加護:あなたの宿っている武器の硬度ポイントが4ポイント上昇する。
      制約:その刀身に毒を使用することを許してはならない。
     
    8.加護:あなたの宿っている武器を使用した場合の〈武器攻撃〉または〈武器受け〉の成功率を20%上昇させる。
      制約:毎週特定の曜日に黙ったままでいること。(呪文を唱えたり、マスターと会話してもいけない。)
     
    9.加護:魔カポイントが通常の2倍の速さで回復する。
      制約:あなたの宿っている武器はいったん鞘から抜かれると、誰かに血を流させるまで鞘に収めることが出来ない。(もし乾いたまま鞘に戻そうとすると剣は砕けてしまう。)
     
    10.加護:《真実検知》の呪文を再使用可として獲得する。
      制約:嘘をついた人物を罰ぜずにおいてはならない。
     
    11.加護:あなたの宿っている武器のストライク・ランクを1減少させる。(ただし1より小さくならない。)
      制約:常に相手にとどめをささなくてはならない。(そうせずに鞘に収めようとした場合、剣は砕けてしまう)。
     
    12.加護:あなたの宿っている剣が‘死の剣’になる。*2
      制約:あなた自身とマスターが特別な儀式に1ポイントずつのPOWを棒げなくてはならない。剣は呪付され鞘から抜かれたなら何かを殺さなくてはならない。殺さずに鞘に納めようとすると剣はすぐさま折れてしまう。一度額から抜がれると、この武器は《敵の検知》によって生きているものを示す。
    *1 特に頑固であったり、教義に忠実な同盟精霊は不意打ちを失敗させようと試みたり、標的に警告を発したりする。同盟精霊がどのくらい自由であるかはGMに任されている。
     1つの例として私のキャンペーンでは、PCは寺院では自由教育主義者の仲間に属していたが、彼の同盟精霊ほ排他主義者であった。
    *2 この加護はディルフィン・ドウームファーラーのフマクトの下位カルトからのみ獲得することができる。

  21. 死の剣 Death Sward
  22. 外見
     あらゆるタイプ(ナイフからグレートソードまで)の普通の鉄の剣。

    カルト
     友好−フマクト、ヤナーファル・ターニルズ
     敵対−ゾラーク・ゾラーン、ヴィーヴァモート

    知名度
     カルトの秘密、持ち主のみ、極わずか

    歴史
     フマクト信徒の英雄、ディルフィン・ドゥームファーラーがグバージ戦争のさなか最初にこの呪付を発見した。「フマクトの剣」と、後になってヤナーファル・ターニルズの「剣」もPOWを捧げ、みずからを殺したものに対する報復の一撃を放つための死の剣を調律している事がある。

    作成手順
     これはディルフィン・ドウームファーラーの英堆カルトで教えてもらうことができる。「剣」は1ポイントのPOWを永久的に捧げ、儀式を執り行わなくてはならない。
     その儀式とは「剣」が自らの剣を仕える神の礼拝に捧げ、自らを殺した者に一撃を加えるために神をみずからのもとへと呼び込むのである。

    パワー
     もし死の剣の所有者が暗殺者の攻撃(後ろから、奇襲、ごまかし等、所有者の正直な評価による。)によって殺された場合、所有者の魂は暗殺者に対して200%(もし所有者の通常の攻撃成功率の方が高ければその%)で、その剣による突刺攻撃を1回行うことができる。剣が一度作成されたなら、だれでもどのカルトでも1ポイントのPOWを捧げるだけで調律することがてきる。どちらにしても死の剣を持つ者は、あらゆる復活の希望を諦めなくてはならなず、この剣を使うことによって、殺された戦士はフマクト(もしくはヤナーファル・ターニルズ)の軍に直接導がれる。

その他のカルト