HYKIM CULTS

ハイキム カルト

by Martin R. Crim (1994)
translation by Doom Lords (1996)

 このテキストではグローランサに於ける珍しいハイキムカルトを解説する。
 出版された資料では、コウモリ、熊、鹿、恐竜、鷲、ヘラ鹿、馬、豚、トナカイ、羊、虎、ヤクの民について触れている。
 また、アビ鳥の神、カワウソの神、海鷲の神についても強くにおわせている。それ以外のハイキムカルトは、人口表の「その他」のカテゴリーを埋め、色彩豊かな辺境の地を提供するために著者が創作した。

 全ての《頭の変身》は1ポイント、《身体の変身》は2ポイント、そして《四肢の変身》は3ポイントの神性呪文となる。全ての変身呪文は接触、残照、複合不可、再使用可となる。
 これらの《変身》呪文はスンチェン部族の正統に属する者に対してのみ効果を持つ。スンチェン部族に属する者とは、部族の始祖から跡切れること無く続く血筋を母系で持つ者をいう。なお、グローランサの様々な地域、とりわけラリオスでは相当数の人々がスンチェン人である。ただし彼らは自分がそうだとは知らない。

 スンチェン人は獣化中に得た技能を人間形態で使う事も、またその逆を行うことも可能だが、技能使用の際に必要な部位が相応な姿でなければならない。キャラクターが人間の姿でいるとき、鉤爪攻撃、翼攻撃、嗅覚のような技能は使用できない。

 いくつかの呪文は、特定の技能に修正を与える。カルトの入信者にその呪文をつかうと、永久にその技能を増大させることができる。これを「野生の目覚め」と呼ぶ。
 いくつかの呪文は、乗数やボーナスを与えると記述されている。たとえば、《毛皮》呪文は目標をカモフラージュする。そのような場合、入信者の本来の技能は変化しない。呪文が終われば、技能への修正もなくなる。
 ハイキムの祈祷師は魔精覚醒の儀式から帰還する時、伝承に従って3つのすべての《変身》呪文を使用する。祈祷師はこれらの呪文を再使用可で修得できる。

 動物形態のときだけ使用できる技能は経験によってのみ上昇させる事ができる(嗅覚、暗視、噛みつき攻撃、鈎爪攻撃、翼攻撃、飛行、絞めなど)。呪文は研究や訓練が出来るほど長く持続しない。

 以下に示す全ての技能は修正を受ける。〈嗅覚〉は知覚分野技能、〈飛行〉は運動分野技能になる。『古の秘密』で記述された風の子の〈飛行〉と同様に扱う。全ての攻撃の成功率には攻撃修正値を加え、そのダメージにもダメージ修正値を加える。

すべてのハイキム・カルトは次の特殊神性呪文を使用できる。

《自己の変身》 Transform Self2ポイント
接触、残照、複合可、再使用可

 この呪文は他の3つの特殊神性呪文(《頭の変身》、《体の変身》、《四肢の変身》)と複合してかけられた時だけ効果がある。《自己の変身》は対象を半神のような人間サイズのカルト動物に変身させる。すべての特殊神性呪文の効果は、《自己の変身》1ポイントごとに6時間持続する。対象は呪文が持続している間、カルト動物の通常の技能を得る。

技能:下記の技能について、すべてのスンチェン人は次のような基本成功率を持つ。
〈操船〉(00)、〈騎乗〉(00)、〈言いくるめ〉(00)、〈動物知識〉(25)、〈鑑定〉(00)、〈植物知識〉(15)、〈物を隠す〉(00)、〈追跡〉(15)、〈隠れる〉(15)、〈忍び歩き〉(15)
これらの修正に対する例外は別に記載する。

アッカール Akkar:スカンク、フロネラ地方

 この小さい部族は他の部族からうやうやしい扱いをうけている。同時に他の人々はアッカール族を見つけると避ける傾向にある。このように、彼らは極端に排他的である。これは彼らが狂暴なのではなく、そうする必要がないからだ。彼らは地表に住む小動物を捕らえて食べる。(これを「狩り」と呼ぶのは正確ではない。)また、弓矢で鳥を獲ることもし、冬に備えて共同のほら穴に根菜類を蓄える。彼らはこれを何世紀も続けてきた。彼らは死んだスカンクを人間と同様の儀式で埋葬し、食べることを禁忌としている。しかしながら、何人かはスカンクの尻尾を帽子につけたりしてる。アッカール族は普通の大きさのスカンクをペットにしているが、馬サイズの巨大殺人スカンクを飼っていると噂されている。

基本技能は〈回避〉+10以外は通常のスンチェン人のものを使用する。
社会武器に以下のものを含む。
〈2Hスピア(攻撃/受け)〉(20)、〈戦闘用鈎爪(攻撃)〉(15)、〈セルフボウ(攻撃)〉(20)

《スカンク鼻》 Skunk Head (頭の変身)

 この呪文は標的の頭を人間風のスカンクの頭に変身させる。呪文の主な効果は標的の〈嗅覚〉を高めることにある。標的の〈(スカンク食物)嗅覚〉は100%に、〈嗅覚〉は75%になる(ゲームマスターは風向き、経過時間、隠された匂い、距離などによって成功率に修正をくわえなければ、他のどの知覚技能よりも〈嗅覚〉が有利になってしまうだろう)。標的の〈噛みつき〉は25%の成功率で、ダメージは1D4になる。兜はかぶれなくなるが、コイフやフードはかぶることができる。

《スカンク腺》 Skunk Body (体の変身)

 この呪文はただちに標的の胴に、脊椎に沿った白い縞のある黒い毛皮と尻尾を生やす。胴に何も身に着けていなければ毛皮は〈隠れる〉を10%上昇させる。

 標的は強烈な悪臭を放射できる肛門腺を得る。この悪臭の噴射は45度の角度で扇型に広がり、10m以内の全てのものに効果がある。

 分泌液を浴びた者は、毎ラウンドCONロールに成功しなければ攻撃できない。CONロールの倍数は1から始まり、3戦闘ラウンドごとに1づつ上昇する。1回でもロールに成功したなら、それ以降はロールは不要になる。
 犠牲者が近づけば臭いでそれとわかる。分泌液の臭いは近くでは耐えられないほどの悪臭で、犠牲者は惨めな時を過ごすことになる。悪臭の為、犠牲者は極度の空腹状態になるまで物を食べることは出来ない。通常のスカンクの分泌液の臭いは除去することができない。臭いは2週間かけて徐々に落ちていく。

《スカンク肢》 Skunk Limbs (四肢の変身)

 この呪文は標的の四肢を毛深いスカンクの手足に変身させる。この手足はスカンクの様に、あまりうまくなく穴を掘る事が出来る。標的は〈爪攻撃〉を25%の成功率で行うことができ、そのダメージは1D6となる。標的は操作分野技能と格闘武器技能は、基本成功率の値で使用出来る(訳註:〈スカンク肢での早業〉〈スカンク肢での2Hスピア(攻撃)〉のように通常の技能とは別の技能として経験のみで向上すると思われる)。
 発射武器技能は全く使用できない。〈騎乗〉と〈投げ〉は出来なくなり、〈登はん〉に-20%の修正がつく。

アンコリング Uncoling:トナカイ、フロネラ地方

 この部族は北部平原の力強いトナカイを崇拝している。動物を大群と一緒に移動させる為に、彼らはトナカイの移動についてまわり、大きな群としてともに移動できるよう、徐々にトナカイたちの気質を変えていった。彼らの文化は力強く広範囲に広がっている。ヘラ鹿の民プラロール族のようにトナカイに騎乗するので〈騎乗(トナカイ)〉(10)の基本成功率をもつ。

社会武器には以下のものを含む。
〈1Hスピア(攻撃/受け)〉(25)、〈アトラトル(攻撃)〉(25)、〈投げ縄(攻撃)〉(20)、〈ターゲットシールド(受け)〉(20)

《枝角》 Antlers (頭の変身)

 この呪文は標的の頭を鹿にし、彼の頭頂部から鹿の枝角を生やす。女性には角は生えない。角の大きさは彼の年齢による。角のサイズは個人差があるが、20歳後半から30歳前半の時が最も大きくなる。角はサイズによって1D6〜2D6+2のダメージを与える。攻撃には人間形態の〈頭突き〉技能を使う。男女とも〈嗅覚〉が50%増加する。固い兜を被ることが出来なくなり、角の穴の穿がれたやわらかい物だけが使用できる。

《潜み革》 Deer Hide (体の変身)

 この呪文は対象の皮膚から褐色かかった毛皮を生やす。この毛皮は〈隠れる〉に20%の修正を加え、1ポイントの装甲にる。この呪文はまた、STRとDEXを6ポイント増加させる。

《跳ね脚》 Leaping Legs (四肢の変身)

 この呪文は標的の四肢を鹿の脚に変身させる。標的は25%の修正で〈ジャンプ〉ができ、呪文が持続している間、通常の2倍の距離を飛び越すことができる。移動速度が通常で10m/SR、全力疾走で25m/SRになり、走っても通常の半分しかFPを消費しない。標的の手は蹄になり、全ての操作分野技能、格闘武器技能、発射武器技能を使用することは出来なくなる。〈登はん〉に-30%の修正がつき、〈騎乗〉と〈投げ〉は出来なくなる。

ウドラ Udra:カワウソ、ラリオス/マニリア地方

 この部族は南ラリオスからマニリアのハンドラ(大都市)にかけて流れているノシェイン川に住んでいる。彼らの祖霊動物が「創世主」を助けた「源初の四人の友」のうちの1柱であるため、この部族は伝説につつまれている。カワウソは西からの助けをもたらした。ウドラ族は西方から移住したと主張しており、学者たちも、西はネレオミ海地方からもたらされた文書、それも曙以前の時代に記されたものの中から、彼らに関する記述を発見している。

 ウドラ族は魚や浅瀬の小動物や植物を食べて生活している。彼らは攻撃的ではないが、自らを守る為には団結する。彼らの使う舟はあじろ舟のような一人乗りのボートである。

基本技能は以下のもの以外は標準のスンチェン人のものを使用する。
〈操船〉(10)、〈泳ぎ〉(50)、〈追跡〉(05)
社会武器に以下のものを含む。
〈1H槍(攻撃/受け)〉(25)、〈ネット(攻撃)〉(25)、〈ジャベリン(攻撃)〉(25)

《素潜り》 Diver (頭の変身)

 標的は1分間深呼吸するだけで、5分間水中に潜る事が出来るようになる。毛皮により標的の頭部は2APとなる。さらに〈噛みつき〉攻撃の成功率が25%となり、そのダメージは1D4となる。

《滑り皮》 Sleekness (体の変身)

 標的になめらかな水弾きのいい毛皮と長く平たいカワウソの尾が生える。この毛皮は2AP相当の装甲となり、つめたい水から体をまもる。標的の〈泳ぎ〉技能に25%の修正を受け、1m/SRで泳ぐ事が出来る(通常は0.5m/SR)。

《水かき》 Webs (四肢の変身)

 標的の掌と脚の先にカワウソの水かきが生える。これにより操作分野技能、格闘武器技能、発射武器技能の使用に-10%の修正が付くが、泳ぐ時は〈泳ぎ〉に25%の修正が加わる。呪文により泳ぐ速度が1m/SR速くなる。

 《水かき》と《滑り皮》を同時に使用した時は、〈泳ぎ〉技能の2倍か、50%の修正を加えた方のどちらか高い方をもちいる。「野生の目覚め」は《滑り皮》を使った時にだけ引き起こる。

オキクドゥ Oquicdu:森林象、テシュノス地方

 この民は、イエローエルフの森の中で、エルフたちに黙認されて生活している。彼らの祖霊動物で祀られる象は矮小種であり、その能力値は以下のとおり。

STR 4D6+24
CON 3D6+12
SIZ 4D6+24
INT 7
POW 2D6+6
DEX 3D6+1

 象は大型の馬に比べてそれほど大きいわけではなく、その民は象に騎乗する。雄雌ともに大きな耳と1m程の長い牙をもっている。象には象なりの複雑なしきたりがあり、象の民は通常そのしきたりにあわせて生きている。しかし、年に一度だけ、象の民は群の若い雄を一頭屠殺し、宴の肴とする。オキクドゥ族は自分達の為に象牙を使ったり物々交換をしたりするが、金属、宝石、魔法としか交換しない。このため、彼らは密猟者との問題を抱えている。

通常のスンチェン人のものに加え、以下の技能を使用できる。
〈騎乗(象)〉(20)
社会武器には以下のものを含む。
〈1H槍(攻撃/受け)〉(25)、〈サイ(攻撃/受け)〉(25)、〈ダーツ(攻撃)〉(25)

《ラッパ鼻》 Trumpet (頭の変身)

 この呪文は標的の頭部を体の体の大きさにみあった象の頭にする。鼻は伸びて象の鼻のようになり、甲高い声で鳴くことができるようになる。この大きな音によって、呪文の対象者は、何百メートルも離れたところにいる同部族の者と連絡を取ることができる。また、祈祷師は、何マイルも届く太く低い音の出し方を学ぶ。

 標的は象の鼻をまるで三番目の手のようにものを掴んだり出来る。両手とともに鼻も併せて使った場合、操作分野技能に10%のボーナスが得られる。しかし、鼻だけを使用する場合は、象の鼻での修理〉、〈象の鼻でのサイ(受け)〉のように、象の鼻は独立した操作分野技能と武器技能を基本成功率で持つ。この技能は経験により上昇させることができる。
 標的は鼻で〈組打〉と同じ扱いをする〈つかみ〉を50%の成功率で行うことができる。しかし、締めあげるためのロールには、キャラクターのSTRの半分のSTRを用いる。掴んだ敵を投げることは出来ない。

 標的は9インチ(23cm)の牙で〈突き〉を25%の成功率で行なうことができ、そのダメージは1D6+1となる。〈嗅覚〉を30%の成功率で行う事が出来るようになり、〈聞き耳〉に25%の修正を得る。兜をかぶることは出来なくなるが、コイフやフードなら使用できる(標的が象に変身した後でも、兜やフードなど耳を覆うものを身につけている時は、〈聞き耳〉に-25%の修正がつく)。(訳注:変身に伴う〈聞き耳〉の特典が得られない。)

《象皮》 Wrinkles (体の変身)

 この呪文により標的の全部位が4APになり、STRが6増加する。

《丸太脚》 Towers (四肢の変身)

 この呪文は標的の四肢を象の脚にする。標的は象と同じ速度で歩く事が出来る。これにより25%の成功率で〈蹴り〉攻撃を行うことができ、そのダメージは1D6となる。また、転倒した敵に対して〈踏みつけ〉攻撃を行うこともできるようになり、そのダメージはダメージ修正値の2倍となる。ただし、最低でも1D6のダメージは与えることができる。
 標的の手は象の脚になる為、〈投げ〉や操作分野技能や武器技能は鼻でしか行なえない(《ラッパ鼻》呪文使用時)。また、〈登はん〉に-30%の修正を受け、〈騎乗〉は出来なくなる。

ガラニン Galanin:馬、ラリオス地方

 この人々はおそらく絶滅した。というよりもむしろ文明化の道を選んだといえる。しかしながら、文明化したガラニン族の間では彼らの長は馬に変身することができるという迷信がいまだに信じられている。
 もし伝統的なガラニン族が存在しているとしたら、ヴェスモンストランか東部原野、プラロレラ、ことによるとマニリアのウェネリアで生活しているだろう。シンディックス大封鎖の前に、ある部族がハイ・ラーマ峠を越えてジョナーテラに侵入し、チャーグに辿り着いたという噂もある。
 もしガラニン族が存在していたとしても、彼らを他の騎乗種族から識別するのは難しいだろう。

 騎乗が一般的になったので、ガラニン族は衰退した。これは一見矛盾しているように見えるが、秘密を吹聴するということの危険を示している。

《たてがみ》 Pollmane (頭の変身)

 標的の頭を馬の頭にする。標的は草や干し草や生の穀物などの飼葉を食べ、それを栄養とすることが出来るようになる。標的は40%の成功率で〈噛みつき〉を行なうことができ、そのダメージは1D8となる。〈嗅覚〉は25%になる。頭部は2APになり、コイフやフード以外の兜を被ることが出来なくなる。

《馬の背》 Witherscroup (体の変身)

 標的の胴体を馬の胴体にする。衣服を着ていれば動きにくくなり、鎧を着ていれば痛くなるだろう。呪文は標的のSTRを2倍にし、胴体を2APにする。

《駿脚》 Pasternhock (四肢の変身)

 標的の足を馬の脚にする。標的は馬のように走ることが出来るようになる。35%の成功率で〈蹴り〉攻撃を行なうことができ、そのダメージは1D6になります。
 〈踏みつけ〉攻撃はダメージ修正値の2倍のダメージを与えるが、最低でも1D6ダメージを与える。標的は〈ジャンプ〉に+10の修正を得る。全ての脚は2APになり、手は蹄となる。全ての操作分野技能、格闘武器技能、発射武器技能を使用することは出来なくなる。 〈登はん〉に-25%の修正を受け、〈騎乗〉と〈投げ〉は出来なくなる。ENCを1/3として計算するので、標的は通常の重量の荷物を難無く運搬することが出来る。

 《馬の背》と《駿脚》の呪文と同時に使用すれば、ENCをさらに1/3として計算するので(1/9として扱う)標的は馬の様にもっと重い積み荷を運ぶことが出来きる。

ギア gya:ヤク、クラロレラ地方

 ギア族はクラロレラ人の仇敵である。彼らは巨躯で、男性の平均は180p、100s以上でSTRとSIZは2D6+9となる。女性も男性よりわすかに小さい程度で、STRとSIZは2D6+7になる。男女ともにとても骨太で、短い手足と太い指をしている。ギア族はシャン・シャン山脈とハチュアン・シャン山脈の山地に暮らし、低地を略奪している。彼らは過酷な生活をし、谷に住む多少文明的な人々を軽蔑している。ギア族はヤクの乳、バター、肉そして、夏の間に集めた野菜と盗んだ米で生き抜いている。

 ヤクの民は《ヤク頭》をつかって頻繁に〈頭突き〉を訓練している(訓練は同性の相手と行う)。その為、彼らは〈頭突き〉(30)の技能をもっている。

社会武器に以下のものを含む。
〈1H槍(攻撃)〉(30)、〈アトラトル(攻撃)〉(25)、〈頭突き〉(30)、〈ターゲットシールド(受け)〉(20)、〈柄付き投げ縄(攻撃)〉(25)

《ヤク頭》 Yak Head (頭の変身)

 標的に〈頭突き〉を行えば1D10のダメージを与える角が生える。毛と骨格のため頭部は3APになり、どんな天候下でも暖かく保たれる。コイフとフード以外の兜をかぶることが出来なくなる。

《ヤク毛》 Yak Hair (体の変身)

 標的の胴体がヤクのようになり、黒い毛皮が生える。STRは6ポイント増加し、毛皮により胴体は5APになる。変身している間は通常の寒さに耐えることができるが、末端部分の凍傷までは防ぐことはできない。

《ヤク脚》 Yak Legs (四肢の変身)

 標的の手足がヤクの脚になり、その移動速度は6m/SR,全力疾走で15m/SRになる。四肢は3AP分の体毛によって寒さから守られる。標的は35%の成功率で〈蹴り〉を行なうことができ、そのダメージは1D8となる。《ヤク毛》と一緒にこの呪文を使用すれば、荷物の運搬時にENCを1/2として計算する。呪文により標的の手足は蹄となり、全ての操作分野技能、格闘武器技能、発射武器技能を使用することが出来なくなる。〈登はん〉に-20%の修正を受け、〈騎乗〉と〈投げ〉は出来なくなる。

クロイス Klois:アナグマ、フロネラ地方

 この無愛想な部族は母子以外は単独で生活している。クロイス族は石器時代の文化レベルだが、男性は時々傭兵として働き、金属製品を買う。集団の中で長く暮らしていると、そのうちに耐えられなくなって原野での単独生活に逃げ戻ってしまう。

社会武器には以下のものを含む。
〈2H槍(攻撃/受け)〉(30)、〈1H槍(攻撃)〉(20)、〈戦闘用鈎爪(攻撃)〉(25)、〈ロングボウ(攻撃)〉(25)、〈組打〉(30)、〈カイトシールド(受け)〉(20)

《アナグマ頭》 Badge (頭の変身)

 標的の頭部をアナグマの頭にする。標的は50%の成功率で〈噛みつき〉を行なうことができ、そのダメージは1D8となる。さらに、〈嗅覚〉を50%の成功率で行なえる。兜をかぶることは出来なくなるが、コイフやフードなら使用できる。

《たるみ皮》 Baggy Skin (体の変身)

 標的の体はAP4のゆるいだぶだぶの皮に包まれ、STRが6ポイント上昇する。標的は軽装防具(ソフトアーマー)を装備する事が出来る。標的を掴んだり捕らえたりすることは非常に困難になる。標的をのどこを掴んでも、標的は噛んだり攻撃するために体をねじる事が出来るようになる。

《穴掘り》 Burrow (四肢の変身)

 標的の四肢は短くなりアナグマのような爪のある脚になる。標的は大量の土を非常に素早くかき分けて、穴を掘ることができる。戦闘と同じ疲労ポイント消費で、1戦闘ラウンドにつき1mの距離を掘り進むことができる。地面が固いと、掘る距離が短くなるか、もしくは(同じ距離を掘るなら)疲労値の消費が増える。標的の手は鈎爪のある脚になり、30%の成功率で〈爪(攻撃)〉を行なうことができ、そのダメージは1D6+1となりる。全ての操作分野技能、格闘武器技能、発射武器技能を使用できなくなる。また、〈登はん〉に-20%の修正を受け、〈騎乗〉と〈投げ〉は出来なくなる。

クロプト Chropt:コウモリ、クラロレラ地方とテシュノス地方

 これらの幾分背の低い人々は、主にフェスロンの森に住む。彼らは木々の中で、果物、種子、食用植物を採取し、そして小動物を狩って食料としている。彼らは梢から梢へと移動し、その方法で河を渡ることさえする。地上に降りることは滅多にない。森に住むエルフや、ときどき出会うテシュノス人ともうまくやっている。
 彼らは全員、植物の材料を得ることのできる《食物の歌》を覚えるために、アルドリアカルトの「森の子ら」に入信する。
 彼らはクラロレラ人を酷く嫌っており、何度も彼らと戦っている。

 クロプト族のSIZは男性が2D6+3、女性が2D4+3となる。他の能力値は通常通り。
基本技能は以下のもの以外は通常のスンチェン人のものを使用する。
〈登はん〉(50)、〈ジャンプ〉(40)、〈泳ぎ〉(05)、〈追跡〉(05)
社会武器に以下のものを含む。
〈1Hスピア(攻撃/受け)〉(30)、〈ショートソード(攻撃)〉(20)、〈セルフボウ(攻撃)〉(25)、〈バックラー(受け)〉(25)

《蝙蝠頭》 Bat Head (頭の変身)

 標的の頭部は人間の髪が生えた、蝙蝠に似たものになる。標的は蝙蝠やトロウルに似たソナー、噛みつき攻撃、そして鋭敏な聴覚を得る。
 標的は〈暗視/視力〉(25)、〈暗視/捜索〉(25)、の技能を得、〈噛みつき〉攻撃を25%の成功率で行なうことができ、そのダメージは1D6となる。〈噛みつき〉のダメージ修正はマイナスなら適用されず、プラスなら適用される。
 標的は〈聞き耳〉に+25%の修正を得る。大きく甲高い騒音は標的の耳を聞こえなくさせ、位置感覚を失わせる。また、兜は使用出来ないが、コイフやフードは使用できる。

《蝙蝠毛》 Bat Fur (体の変身)

 この呪文により標的の全身と尻尾に2APの毛皮が生え、STRが6ポイント上昇する。この呪文なしに、《蝙蝠翼》を使用しても飛ぶ事は出来ない。

《蝙蝠翼》 Bat Wings (四肢の変身)

 この呪文により標的の腕は巨大な翼になる。この翼は《蝙蝠毛》によるAPの上昇効果を受けない。標的は〈飛行〉技能を25%の成功率で得る。飛行時の速度は6m/SRとなる。標的のばたばたとした動きのため、標的を狙った発射武器攻撃の成功率はすべて1/4となる。飛行時は、戦闘時のように疲労する。標的の指は長く水掻きのような翼の一部となる。このため、キャラクターは操作分野、近接武器、発射武器の技能が使用でない。また、〈登はん〉には-20%の修正を受け、〈騎乗〉と〈投げ〉はできなくなる。

ジャスカル Jaskal:恐竜、スローン地方

 彼らは原始的な石器時代の文化レベルの狩猟民である。彼らはドワーフ王国の「壁の外」の密生したジャングルに暮らしている。彼らは恐竜に乗ったり追いかけたりしながらジャングルを移動する。肉食恐竜の食べ残し、草食恐竜の血、彼ら自身で集めた植物などで生活している。彼らは骨と石、そしてたまにドワーフが捨てたものから作った道具を使っている。ジャスカル族は貿易の習慣を知らない。さらに、ドワーフの奴隷の人間が時々彼らを攻撃するので、余所者に対して用心深くなっている。

ジャスカル族は〈騎乗(恐竜)〉(10)以外は通常のスンチェン人のものを使用する。
社会武器に以下のものを含む。
〈棍棒(攻撃/受け)〉(30)、〈噛みつき〉(25) ダメージ1D4、〈投げ(岩)〉(30)
一部のジャスカル族の人間はドワーフ製の斧や剣の使い方を知っている。

《大牙》 Fangs (頭の変身)

 標的の頭部を肉食恐竜の頭にする。対象は50%の成功率で〈噛みつき〉を行なうことができ、そのダメージは1D10となる。兜はかぶれなくなるが、コイフやフードはかぶることが出来きる。また、呪文により標的はしゃべる事ができなくなる。

《鱗》 Scales (体の変身)

 標的の全部位が5APになる。(訳注:さらに〈振り払い攻撃〉のできる尻尾が生える方がより現実的でしょう。その場合は成功率30%で、ダメージは1D6ぐらいが適当とおもわれる。)

《雷足》 Thundering Limbs (四肢の変身)

 標的の四肢は二足恐竜の四肢になり、通常で6m/SR、疾走で18/SRの移動が可能になる。標的の手は小さな鈎爪になり、全ての操作分野技能、格闘武器技能、発射武器技能を使用できなくなる。この鈎爪により30%の成功率で〈鈎爪(攻撃)〉を行なうことができ、そのダメージは1D4となる。〈登はん〉に-20%の修正を受け、〈騎乗〉と〈投げ〉は出来なくなる。

スワエクス Swaex:モア、東方諸島

 この部族は浅いジャングルに住む頭高3mの飛べない巨鳥モアを崇拝している。モアは羽毛で覆われた脚をもつとても風変わりな鳥です。スワエクス族はモアの後を追い、モアと同じものを食べ、モアの羽を身に着け、そして聖祝日の儀式でモアを食べる。彼らはモアの歩き方を真似て歩き、モアの求愛ダンスを真似てダンスを踊る。モアのすねの骨から作った槍で狩りをし、耳や鼻にモアの骨の小片で作ったアクセサリーをつけている。彼らはモアのように首を長く伸ばす。スワエクス族はモアを真似ることに熱中している。

 彼らの最大の敵はモアや人間を食べる巨大なワシです。

 スワエクス族の母島はまたキート(訳注:行儀よく親切なダック族の亜種。「古の秘密」参照)の祖国でもある。その島は特殊な魔法的性質を持っていて、島に着地した鳥は飛行能力を失っていまった。ほとんどの鳥は東方諸島のその地域を避けるが、時々迷いこんでは飛び立てなくなり現地民の食料となっている。

《がん首》 Bird Neck (頭の変身)

 標的の首が通常の3倍程度に伸び、頭部がいくぶんか縮む。口と鼻はくちばしとなり、〈突き〉攻撃を25%の成功率で行なうことができ、そのダメージは1D6となる。ダメージ修正値はデミバードのものでなく通常のものを使用する。標的は兜をかぶる事ができなくなり、しゃべることもできなくなる。

《羽毛》 Feather Down (体の変身)

 標的の体は柔らかい上質の茶色い綿毛で包まれる。全部位が4APとなり、〈隠れる〉と〈忍び歩き〉に10%の修正が加わる。

《高足》 Stilt Legs (四肢の変身)

 標的の足はひょろ長いモアの脚になり、手は翼になる。翼はバランスをとるものでこれで飛ぶ事はできない。移動速度は通常は7m/SR、全力疾走で21m/SRになり、積荷のENCを半分として扱う事ができるので、多くの積荷もわけなく運ぶ事ができる。標的の〈蹴り〉攻撃の成功率は30%となり、そのダメージは1D6となります。標的の手は翼となる為、操作分野技能と武器技能は使用出来ず、〈騎乗〉や〈投げ〉も行う事が出来ない。

ズジム Zuzim:トラ、クラロレラ地方とパマールテラ大陸

 虎の民はスンチェンの中で最も謎に包まれている部族である。ジャングルの奥深くで暮らし、一人で、または小人数のグループで狩りをしている。部外者は彼らのことをほとんど知らない。近隣の部族の間でだけ、七夜ごとに虎に変身すると信じられている。ほとんどの人々は彼らがズジム族であると知らずに交流してきた。しかし、この古き友人たちが虎に変身することが目撃され、ズジム族であることが明らかになった。また、幾人かは獣の夜(訳注:荒の日の夜と思われる)に不可思議な失踪をする。ズジム族は奇妙な行動を除けば悪や混沌のようには思えない。他のいくつかのスンチェン人と異なり、クラロレラのホアン・トゥー(訳注:クラロレラに敵対する混沌の怪物。グローランサ動物誌又はクリーチャーブック参照)の為に戦ったことはない。

 ズジム族は、人間に対して開かれたフェスロンのジャングルの全ての地域で見かける事が出来る。この地のエルフは、彼らの土地にズジム族が訪れるかどうか語ろうとしない。ズジム族はテシュノス、トロウジャン、ハチュアン・シャン山脈、クラロレラのワンゾウ省とボシャン省に出没する。彼らの多くは近隣の人間の言葉を話すが、アルドリア語は話さない。

 パマールテラでは、ズジム族は海岸から100km以内の東のジャングルに住んでいる。西はウーマセラや南は大平原東部までの容易に住める場所に分布している。エルフが全ての人間に敵対している地域を除き、彼らの小さなグループがエリノール密林の至る所に小数存在している。

ズジム族の能力値は男女共以下のようになる。:

STR 2D6 + 6
CON 3D6
SIZ 1D6 + 12
INT 2D6 + 6
POW 3D6
DEX 2D6 + 6
APP 3D6

社会武器に以下のものを含む。

〈2H槍(攻撃/受け)〉(30)、〈蹴り〉(25)、〈ジャベリン(攻撃)〉(25)

《虎の頭》 Zuz Head (頭の変身)

 呪文により標的の頭部が虎の様になり長い牙が生える。標的は〈噛みつき〉攻撃を40%の成功率で行なうことができ、そのダメージは1D10となる。また、〈嗅覚〉の基本成功率は40%となり、頭部のAPが2になる。もし〈噛みつき〉攻撃のダメージが相手の装甲を抜ければ、その部位は〈組打〉成功時と同じように押さえつけらる。次のラウンドはその部位を押さえつけたままで、通常の行動を2回行なうことができる。兜をかぶることは出来なくなるが、コイフとフードはかぶることが出来きる。

《虎の武勇》 Zuz Prowess (体の変身)

 この呪文により標的の胴体は虎のものになり尻尾が生える。標的のSTRが2.5倍になり、腹部と胸部のAPが2になる。(他の呪文により増加した分のSTRは増加しない。)カモフラージュ効果のある毛皮の為、〈隠れる〉に15%の修正が加わる。

《虎の爪》 Zuz Claws (四肢の変身)

 標的の四肢が虎の脚になる。標的の移動速度は通常で5m/SR,全力疾走で20m/SRになる。標的は前足で〈爪(攻撃)〉を40%の成功率で行なうことができ、そのダメージは1D8になる。もし、1ラウンド内に両前足の攻撃が成功したら、次に後足で〈引き裂き〉攻撃を行なうことができる。〈引き裂き〉の成功率は50%で、そのダメージは2D6になる。標的の〈ジャンプ〉に20%の修正が加わり、四肢のAPは2になる。

 標的の手は虎の手になり、全ての操作分野技能と武器技能を使用出来なくなる。〈登はん〉と〈回避〉に-10%の修正を受け、〈騎乗〉と〈投げ〉は出来なくなる。

 標的が《虎の頭》と《虎の爪》を同時に使用すれば、3SRの間隔をおいて2回とも爪で攻撃するか、あるいは同様の間隔で爪と噛みつきで攻撃することが出来る。《虎の武勇》と《虎の爪》を同時に使用すれば〈登はん〉の修正を受けず、〈泳ぎ〉に15%、〈隠れる〉に20%、〈忍び歩き〉に20%の修正を得る。〈隠れる〉の修正には毛皮のカモフラージュ効果によるものが含まれている。「野生の目覚め」を引き起こすには両方の呪文を唱えなければならない。

祖父なるアビ鳥 Grandfather Loon

 この部族は完全に他のスンチェンの部族に吸収されたと考えられている。しかしながら、吸収した部族は「祖父なるアビ鳥」の強い影響をうけている。
 ラリオスにある「古代野獣結社」の多くの構成員は、祖先をこの部族にまでさかのぼる。彼らの祖霊動物が「創世主」を助けた「源初の四人の友」のうちの1柱であるため、この部族は伝説につつまれている。アビ鳥は北からの助けをもたらした。部族の伝説では、祖先の故郷が北方の美しい海岸沿いに広がっていると伝えられている。

《くちばし》 Beak (頭の変身)

 標的はアビ鳥の頭とくちばしを得る。このくちばしは魚以外には特に恐ろしいものではない。しかしながら、くちばしは25%の成功率で〈突き〉を行うことができ、1D6のダメージを与えるほど大きくできている。呪文により兜をかぶることは出来なくなるが、やわらかいコイフとフードはかぶることがでる。呪文により標的はしゃべることができなくなるが、計12時間、アビ鳥の頭で練習すれば会話は可能になる。呪文の効果が切れれば普通に喋れるようになる。

《羽毛》 Feathers (体の変身)

 標的の体から羽毛が生える。この羽毛は寒さを防ぎ、全ての身体部位が3APになる。この呪文を使用せずに《翼》呪文を使用しても〈飛行〉することはできない。

《翼》 Wings (四肢の変身)

 標的の腕が翼になる。標的は25%の成功率で〈翼殴打〉を行なうことができ、そのダメージは1D4になる。《羽毛》呪文を使用すれば、標的の〈飛行〉技能の成功率は30%になる。最低飛行速度は7m/SRで、最高速度は21m/SRとなる。飛行時は戦闘時と同じようにFPを消費する。標的の手は翼の一部分となり、全ての操作分野技能、格闘武器技能、発射武器技能の使用は出来ない。〈登はん〉には-20%の修正がつき、〈投げ〉は出来なくなる。

ダマール Damal:鹿、マニリア地方とクラロレラ地方

 この平和的な部族はラリオスとマニリアの国境地帯の、ヘラ鹿のスンチェンであるプラロール族の近くに住んでいる。彼らは他人が自分達の土地を通過するのを許している。他の部族はクラロレラのハチュアン・シャン山脈およびシャン・シャン山脈の森と低い谷で生活している。彼らはクラロレラ人の仇敵である。

 鹿と同じように、彼らは女性をめぐって争う恋期(海の季後半)にだけ攻撃的になる。彼らは彼ら独自のカレンダーに従って、一定周期ごとに鹿を屠殺して食べる。彼らは革を隠れ場所でなめして、領土を通過していく貿易商人達に売っている。

社会武器には以下のものを含む。
〈1Hスピア(攻撃/受け)〉(25)、〈アトラトル(攻撃)〉(25)、〈投げ縄(攻撃)〉(20)、〈ターゲットシールド(受け)〉(20)

《枝角》 Antlers (頭の変身)

 この呪文は標的の頭を鹿にし、彼の頭頂部から鹿の枝角を生やす。女性には角は生えない。角の大きさは彼の年齢による。角のサイズは個人差があるが、20歳後半から30歳前半の時が最も大きくなる。角はサイズによって1D6〜2D6+2のダメージを与える。攻撃には人間形態の〈頭突き〉技能を使う。男女とも〈嗅覚〉が50%増加する。兜を被ることが出来なくなり、角の穴の穿がれたやわらかい物だけが使用できる。

《潜み革》 Deer Hide (体の変身)

 この呪文は対象の皮膚から褐色かかった毛皮を生やす。この毛皮は〈隠れる〉に20%の修正を加え、1ポイントの装甲になる。この呪文はまた、STRとDEXを6ポイント増加させる。

《跳ね脚》 Leaping Legs (四肢の変身)

 この呪文は標的の四肢を鹿の脚に変身させる。標的は+25%の修正で〈ジャンプ〉ができ、呪文が持続している間、通常の2倍の距離を飛び越すことができる。移動速度が通常で10m/SR、全力疾走で25m/SRになり、走っても通常の半分しかFPを消費しない。標的の手は蹄になり、全ての操作分野技能、格闘武器技能、発射武器技能を使用することは出来なくなる。〈登はん〉に-30%の修正がつき、〈騎乗〉と〈投げ〉は出来なくなる。

トナップ Tnap:羊、セシュネラ地方(以前は)とマニリア地方

 トナップ族の多くはタリンの森の牧地やタリンの森南部の海岸地帯に住んでおりすでに絶滅した。トナップ族の一部族はプラロレラで暮らしている。

 歴史を通して、トナップ族は鹿の民であるダマール族よりも受け身的だった。彼らはスロントスによって優秀な奴隷とされており、絶滅の危機に瀕していたが偶然にもスロントスが水没したので消滅を免れた。小数の奴隷が大洪水の直前に逃亡し部族に戻ったのだ。

 逃亡奴隷はかつてトナップ族が知らなかった「憎しみ」をもたらした。彼らは新たに見いだされた好戦的性質で部族を組織化し自らの王を選び出し、彼らの領地を横断しようとするスロントスの避難民を虐殺した。現在、トナップ族は逃亡奴隷から伝わる戦士達によって支配されている。戦士達は領地周辺を巡回し、敵と思われる者は誰でも攻撃する。彼らは特にマルキオン教徒を憎んでいる。

トナップ族は以下の技能以外は通常のスンチェン人のものを使用する。
〈物を隠す〉(15)、〈追跡〉(40)
社会武器には以下のものを含む。
〈頭突き〉(30)、〈1H槍(攻撃)〉(25)、〈ターケッドシールド(受け)〉(25)、〈ジャベリン(攻撃)〉(25)

《角》 Horns (頭の変身)

 標的の頭部から羊の角が生え、〈頭突き〉のダメージが1D8になる。

《羊毛》 Fleece (体の変身)

 標的の体は柔毛に包まれる。羊毛により全部所が4APになり、寒さから守られる。

《蹄》 Hooves (四肢の変身)

 標的の手足は羊の脚になりる。移動速度は通常で6m/SR、全力疾走で18m/SRとなり、通常の2倍のENCの積荷をわけなく運ぶ事ができる。標的の〈キック〉攻撃の成功率は25%となり、そのダメージは1D6になる。標的の手は蹄となる為、操作分野技能と武器技能は使用出来ず、〈騎乗〉や〈投げ〉も行う事が出来ない。

パカドゥ Pakadu:ワニ、スローン地方

 この部族は大河や川の合流点などに小さな集落を作り、小さな川の支流などでは家族単位に散らばって生活している。彼らは生肉を食べるが、ワニが好むような腐肉は食べない。しかし、聖祝日にはあえて腐肉を餐じる。肉以外には蛙や地虫、ちょっとした植物などを食べる。他のスンチェン部族と異なり祖霊動物のワニを食べるのを禁忌としている。

《鰐顎》 Grin (頭の変身)

 標的の頭部をワニの頭にする。標的の30%の成功率で〈噛みつき〉を行なうことができ、そのダメージは1D10となる。〈噛みつき〉が成功すると、それ以降のラウンドは自動的にくわえたままになる。これは〈組打〉が成功したものと考える。これは標的が犠牲者を放すか、頭部のHPがマイナスになるか、または犠牲者がSTRの対抗ロールに打ち勝つまで続く。
 呪文により標的のSTRは6ポイント増加し、その顎は犠牲者を放さずしっかりとくわえ込んで無力化する事ができるようになる。兜をかぶる事が出来なくなり、呪文が効いている間はしゃべる事が出来なくなる。

《鰐革》 Scale (体の変身)

 標的の全部位が5APになり、尻尾が生える。この尻尾により泳ぐスピードが1m/SR速くなる。

《ほふく》 Creep (四肢の変身)

 陸地ではたいして役に立たないが、水中では標的の〈水泳〉技能の成功率を2倍にし、泳ぐスピードが1m/SR速くなる。この呪文により標的の手足はワニの手足となり、すべての操作分野技能と近接武器技能、発射武器技能は使用できなくなる。〈登はん〉には-20%の修正が加わり、〈騎乗〉と〈投げ〉はできなくなる。

ハズマット Hazmat:大蛇、スローン地方

 この部族はパマールテラの遥か西、スローンのドワーフの影響を受けた文化圏のはずれで大昔からの狩猟文化を維持している。彼らは必要からモスタル礼拝の人間に対し戦争を仕掛けたが、しだいに奥地に追いやられている。敵であるモスタルの信者達が使う高度な技術の使い方を彼等が学び始めたのも当然のことといえるだろう。彼らは植物性の弱い毒物(強度5)の精製方を知っており、その毒をダーツに使用している。

 基本技能は〈追跡〉(20)以外はスンチェン人のものを使用する。
社会武器に以下のものを含みます。
〈1H槍(攻撃/受け)〉(25)、〈短剣(攻撃)〉(20)、〈ダーツ(攻撃)〉(30)、〈バックラー(受け)〉(20)

《蛇頭》 Snake Bite (頭の変身)

 標的の頭部を大蛇の頭にする。これは多くの利点を標的に与える。標的の頭部は2APになり、不完全(暗視/視力と暗視/捜索は出来ないが、約15度の視野角で寒暖を識別することができ、完全な闇でも-50%の修正で攻撃可能)な暗視能力を得る。さらに、〈噛みつき〉を50%の成功率で行なうことができ、そのダメージは1D8となる。普通の兜をかぶることは出来なくなるが、コイフやフードなら使用できる。標的は変身している間、しゃべることができなくなる。

《ヘビ革》 Snake Skin (体の変身)

 標的は2APのうろこで覆われた円筒状の胴体と尻尾を得る。身長が25%程長くなり、DEXが6ポイント増大する。標的は、《とぐろ》呪文と同様の〈締め〉を行なうことがでるが、成功率とダメージは1/2になる。《とぐろ》呪文を参照の事。

《とぐろ》 Slither (四肢の変身)

 この呪文は《ヘビ革》と一緒に使用される。標的の手足は胴体に吸収され、胴は通常の2倍程の長さになり、STRとCONはそれぞれ6ポイント増加する。標的は基本成功率50%で〈締め〉攻撃を行うことができ、ダメージ修正値と同じ値をダメージとして与える。この技能は経験によってのみ上昇する。しかし、《ヘビ革》呪文だけ使用しているときは技能成功率は半分になる。〈締め〉攻撃が成功したら、犠牲者はとぐろに巻かれ自動的にダメージを受け続ける。標的のうろこは4APをもち、もし標的が《蛇頭》呪文をかけているのなら頭部も覆う。標的の技能には以下の修正が加わる。
〈登はん〉+40、〈回避〉+25、〈隠れる〉+40、〈忍び歩き〉+40
 また、標的の手足は無くなり、〈噛みつき〉と〈絞め〉を除く全ての操作分野技能と攻撃技能、及び〈騎乗〉は使用できなくなる。

プラロール Pralor:ヘラ鹿、ラリオス地方

 この部族は同じ地域に住んでいる鹿の民ダマール族と密接に関係している。この部族の鹿はヨーロッパ大陸の鹿に似ており、北米大陸の鹿には似ていない。プラロール族の文化はダマール族の文化と非常によく似ている。大きな違いはヘラ鹿は大きく、それに騎乗出来る事にある。この為、プラロール族は〈騎乗(ヘラ鹿)〉を5%の基本成功率でもっている。彼らは無知な人々がしばしばダマール族と混同することに憤慨している。

基本技能は〈騎乗(ヘラ鹿)〉(10)以外はスンチェン人のものを使用する。
社会武器には以下のものを含む。
〈1Hスピア(攻撃/受け)〉(25)、〈アトラトル(攻撃)〉(25)、〈投げ縄(攻撃)〉(20)、〈ターゲットシールド(受け)〉(20)

《枝角》 Antlers (頭の変身)  この呪文は標的の頭を鹿にし、彼の頭頂部から鹿の枝角を生やす。女性には角は生えない。角の大きさは彼の年齢による。角のサイズは個人差があるが、20歳後半から30歳前半の時が最も大きくなる。角はサイズによって1D6〜2D6+2のダメージを与える。攻撃には人間形態の〈頭突き〉技能を使う。男女とも〈嗅覚〉が50%増加する。兜を被ることが出来なくなり、角の穴の穿がれたやわらかい物だけが使用できる。

《潜み革》 Deer Hide (体の変身)

 この呪文は対象の皮膚から褐色かかった毛皮を生やす。この毛皮は〈隠れる〉に20%の修正を加え、1ポイントの装甲になる。この呪文はまた、STRとDEXを6ポイント増加させる。

《跳ね脚》 Leaping Legs (四肢の変身)

 この呪文は標的の四肢を鹿の脚に変身させる。標的は+25%の修正で〈ジャンプ〉ができ、呪文が持続している間、通常の2倍の距離を飛び越すことができる。移動速度が通常で10m/SR、全力疾走で25m/SRになり、走っても通常の半分しかFPを消費しない。標的の手は蹄になり、全ての操作分野技能、格闘武器技能、発射武器技能を使用することは出来なくなる。〈登はん〉に-30%の修正がつき、〈騎乗〉と〈投げ〉は出来なくなる。

ムラロット Mralot:豚、ラマーリア、マニリア

 この雄豚の神は不機嫌な獣で、彼の信者も最も悪い性質をしている。彼らは頑固で乱暴で不潔で貪欲である。ラマーリアの支配者は恐怖と優れた魔法で彼らを押さえつけている。支配者達は、この支配体制を脅かす恐れがあると思われるムラロットの祈祷師はすべて殺す。ムラロット族の多くは蛮族社会の牧夫だが、現在ではいくつかの氏族は牧畜と農作を混合して行なっている。他のものは彼らの先祖がしたように、森で野豚を狩っている。農業をしているものは見えざる神を信仰しているが、多くはムラロット崇拝を続けている。

 ムラロット族は豚を家族として扱う。それぞれの子豚に名前をつけ、女性は自分の乳で子豚を育てる。それにもかかわらず、彼らはしばしば豚を屠殺し食べる。

 ムラロット族はスンチェン人の技能を用いない。以下の技能以外は通常の人間のものを使用する。
〈言いくるめ〉(15)、〈動物知識〉(15)
社会武器はジェナーテラ・プレイヤーブックのものを使用するが、狩人は異なった社会武器を使用する。
〈2H槍(攻撃/受け)〉(30)、〈1H斧(攻撃)〉(25)、〈セルフボウ(攻撃)〉(25)、〈ターゲットシールド(受け)〉(20)

《豚頭》 Pig head (頭の変身)

 標的に成功率50%、1D8ダメージで〈突き〉攻撃が可能な牙が生える。さらに〈嗅覚〉が25%上昇する。ちょっとした修正を施せばソフトタイプの兜はかぶる事が出来る。

《豚皮》 Pigskin (体の変身)

 標的の胴を4APの皮が覆い、STRとCONが6ポイント上昇する。

《豚足》 Trotters (四肢の変身)

 標的は野豚のように走り回る事ができ(6m/SR、疾走なら18m/SR)、荷重の運搬時はENCを半分として計算する。標的は転倒している敵に〈踏みつけ〉攻撃をすることが出来る。この攻撃のダメージはダメージ修正値の2倍だが、最低でも1D8はある。呪文により標的の手足は蹄となり、全ての操作分野技能、格闘武器技能、発射武器技能を使用することが出来なくなる。〈登はん〉に-20%の修正を受け、〈騎乗〉と〈投げ〉は出来なくなる。

 もし、標的が《豚頭》と《豚足》を使用していれば、転倒した敵に牙による〈突き〉と〈踏みつけ〉を行う事が出来る。〈踏みつけ〉は〈突き〉の3SR後に行われる。この時、10SRを超える場合はこの攻撃は行なう事が出来ない。

ヤアブ Yaab:狐、フロネラ地方とクラロレラ地方

 狐の民はずるく用心深くそして孤独を好む。彼らのうちの何人かは町での生活を試みるが、大抵1、2年で荒野に舞い戻って来る。ヤアブ族の能力値は男女共、SIZが1D4+6,DEXが3D6+6となる。

社会武器に以下のものを含む。
〈2H槍(攻撃/受け)〉(25)、〈短剣(攻撃)〉(25)、〈弓(攻撃)〉(25)

《狐頭》 Fox Head (頭の変身)

 標的の頭が狐の頭になる。〈噛みつき〉攻撃を40%の成功率で行なうことができ、そのダメージは1D6となる。さらに〈嗅覚〉の基本成功率が25%となり頭部のAPが1になる。もし〈噛みつき〉攻撃のダメージが相手の装甲を抜ければ、その部位は〈組打〉成功時と同じように押さえつけられる。次のラウンドはその部位を押さえつけたままで、通常の行動を2回行なうことができる。

《狐尾》 Fox Tail (体の変身)

 標的の体が狐の体になり尻尾が生える。標的のDEXが1.5倍に増加し、胴体のAPが1となる。〈隠れる〉に10%、〈嗅覚〉に35%の修正が加わる。

《狐脚》 Fox Legs (四肢の変身)

 標的の手足が狐の脚になる。移動速度が通常で7m/SR、全力疾走で21m/SRとなる。標的は〈引っ掻き攻撃〉を25%の成功率で行なうことができ、そのダメージは1D4となる。以下の各技能にそれぞれ修正をうける。
〈回避〉+20%、〈ジャンプ〉+10%、〈泳ぎ〉+10%、〈隠れる〉+25%、〈忍び歩き〉+25%  呪文により標的の手足は狐の手となり操作分野技能や武器技能を使用することは出来なくなる。〈登はん〉に-20%の修正を受け、〈騎乗〉と〈投げ〉は出来なくなる。
 標的が《狐頭》と《狐脚》を同時に使用すれば、3SRの間隔をおいて2回とも〈引っ掻き〉で攻撃するか、あるいは同様の間隔で〈引っ掻き〉と〈噛みつき〉で攻撃することがでる。

ヴリーマク Vrimak:鷲、クラロレラ地方

 この部族のうちのある一派は、シャン・シャン山脈とハチュアン・シャン山脈の山岳地帯に生息している。彼らは「アイリー(高巣/eyrie)」と呼ばれる小集団をつくって生活しており、主として弓で鳥類や他の獲物を狩っている。彼らはペントの遊牧民と友好関係を結んでおり、訓練をほどこした鷹を金属と交換している。(訳注:鷹狩りに使用するのでしょう。)この一派は、特殊神聖呪文《猛禽との会話》を学ぶことができる。

《猛禽との会話》 Speak with Raptor2ポイント
接触、残照、複合不可、再使用可

 この呪文により標的は鷹や鷲の猛禽類と会話することができる(隼も含むが、夜鷹は除く)。その生物を説得するのに、〈言いくるめ〉、〈雄弁〉、〈脅迫〉などを使うことができる。〈火炎語会話〉は〈言いくるめ〉や〈雄弁〉と同じようにはたらく。この呪文は猛禽に知性を与えるわけではないので、猛禽は自分が見て理解したことを話すことしかできないし、「いずれ」ではなく、「すぐ」できることしか実行できない。

また別の一派は、クラロレラ南東の諸島や海岸地帯、東方諸島の島々のいくつかに分布している。彼らの祖霊動物が「創世主」を助けた「源初の四人の友」のうちの1柱であるため、この一派は伝説につつまれている。海鷲は東よりの助けをもたらした。

社会武器には以下のものを含む。
〈弓(攻撃)〉(30)、〈2H槍(攻撃/受け)〉(25)、〈戦闘用鈎爪(攻撃)〉(20)

《鷲の眦(まなじり)》 Eagle Eye (頭の変身)

 この呪文により標的の頭部は鷲の頭になる。標的は40%の成功率で〈ついばみ〉攻撃を行なうことができ、そのダメージは1D8となる。標的の〈視力〉と〈捜索〉は2倍になる。通常の兜はかぶることができないが、コイフとフードはかぶることができる。呪文が接続している間、人間の言葉は喋れなくなる。《猛禽との会話》がかかっている場合、猛禽類との交渉には、通常の交渉技能(〈言いくるめ〉〈雄弁〉など)を2倍にして使うことができる。

《鷲の羽毛》 Eagle Feathers (体の変身)

 両脚を除く身体部位に、2ポイントのAPをもつ羽毛が生える。羽毛は寒さから身を守るのに役立ち、また《鷲の翼》の呪文と同時に使えば飛ぶことができるようになる。

《鷲の翼》 Eagle Wings (四肢の変身)

 この呪文により標的の腕が鷲の翼になり、その両足は鈎爪のある鷲の脚になる。《鷲の羽》を同時に使用している場合、〈飛行〉技能を40%の成功率で得る。標的は7m/SRで飛行でき、獲物に襲いかかる時には30m/SRの速度を出せる。両脚の鈎爪で〈掻き払い〉攻撃を30%の成功率で行なうことができ、そのダメージはそれぞれ1D6となる。標的の腕部は翼の一部となり、操作分野技能、格闘武器技能、発射武器技能は使えなくなる。また〈登はん〉に-20%の修正を受け、〈騎乗〉と〈投げ〉は出来なくなる。

ラソール Rathor:熊、フロネラ地方

 熊の部族の文化はサプリメント「グローランサ」で詳しく解説されている。

《熊頭》 Bear Head (頭の変身)

 標的の頭部を熊の頭にする。標的の〈噛みつき〉攻撃の成功率は25%となり、そのダメージは1D10となる。もし〈噛みつき〉攻撃のダメージが相手の装甲を抜ければ、その部位は〈組打〉成功時と同じように押さえつけられる。次のラウンドはその部位を押さえつけたままで、通常の行動を2回行なうことができる。兜をかぶることが出来なくなるが、コイフやフードはかぶることが出来る。

《毛皮》 Fur (体の変身)

 標的の全部位が3APになり、〈隠れる〉に25%の修正が加わる。STRが2倍(他の呪文の効果とは累積しない)になり、通常の戦闘ではFPを消費しなくなる。

《熊手》 Claws (四肢の変身)

 標的の手足が熊の四肢になる。標的の〈爪〉攻撃の成功率は40%となり、そのダメージは1D6となる。四足歩行の移動速度は通常で5m/SR、全力疾走で15m/SRとなる。2足歩行の場合は通常で2m/SR,全力疾走で6m/SRになる。標的の手は熊の手となり、操作分野技能と武器技能を基本成功率で使用できる。この技能は〈熊の手でのバトルアックス(攻撃)〉〈熊の手での物を隠す〉のように通常の技能とは別の技能として経験のみで向上する。発射武器技能と〈騎乗〉、〈投げ〉は使用出来なくなりる。

 標的が《熊頭》と《熊手》を同時に使用すれば、3SRの間隔をおいて2回とも〈爪〉攻撃を行うか、あるいは同様の間隔で〈爪〉と〈噛みつき〉で攻撃することが出来る。

ルワズ Luwaz:アシカ、東方諸島

 この部族は岩の多い海岸に密集した集落を作って生活している。男性のSTRとSIZは1D8+13で、女性は1D6+5となる。一人の男性が10人程の仲間を従え、5〜50人の女性を囲いハーレムを形成する。これらの支配的な男性は恋期(炎の季後半)になると女性をめぐってライバル達と闘う。他の男性は集落のはずれに潜み、結婚のチャンスをうかがう。ルワズ族は潮の満干がある場所でアザラシ、軟体動物、甲殻類、魚などを獲って生活している。彼らのボードは原始的で島間の行き来は危険である。

ルワズ族は以下の技能以外は通常のスンチェン人のものを使用する。
〈操船〉(20)、〈水泳〉(50)、〈追跡〉(00)
社会武器には以下のものを含む。
〈2H槍(攻撃/受け)〉(30)、〈短剣(攻撃/受け)〉(25)、〈ジャベリン(攻撃)〉(25)

《ほおひげ》 Whiskers (頭の変身)

 顔から長い頬ひげが伸び、男性は特に頭と首が分厚くなる。男性の大きな犬歯による〈噛みつき〉を30%の成功率で行なうことができ、そのダメージは1D6となる。標的は15分間、呼吸をとめる事が出来る。また兜はかぶる事は出来なくなるが、コイフやフードなら使用出来きる。

《脂肪》 Blubber (体の変身)

 脂肪により標的の全部位が4APになり、浮き袋の代わりにもなる。この脂肪は氷点下の冷たさからでも身を守ることができるが、東方諸島では滅多に役立つことはない。

《水かき》 Flippers (四肢の変身)

 標的の手足をアシカの手足にする。足は融合し尾ヒレとなる。呪文により標的の〈水泳〉技能は20%上昇し、4m/SRで泳ぐ事が出来るようになる。標的の手には水かきが生え、全ての操作分野技能、格闘武器技能、発射武器技能を使用できなくなる。また、〈登はん〉に-20%の修正を受け、〈騎乗〉と〈投げ〉は出来なくなる。


著作権について:
 これは Martin R. Crim氏による HYKIM CULTS の日本語版です。このテキストの著作権は Martin R. Crim氏が保有します。非営利目的ならばこのテキストを自由に転載配布することが出来ます。

その他のハイキムカルトに関して:
 ハイキムに関する説明は『グローランサの神々』のカルトブックp71にあります。『グローランサ』のジェナーテラ・プレイヤーブックにはスンチェン社会の解説が載っています。
 また、『Troll Gods』には幾柱かの虫のハイキムカルトの説明があります。『Dorastor; Land of Doom』にテルモー族(狼の民)が、『Nomad Gods』にバスモル族(ライオンの民)の解説が載っています(いずれも未訳)。

ホビージャパン版サプリメントとの訳語の違いについて:
 できる限りホビージャパン版のサプリメントと訳語の統一をはかっていますが、以下の訳語については表記が異なっています。

英語版翻訳版HJ訳
Uncoling アンコリング アンコリングス
Grandfather Loon 祖父なるアビ鳥 アビの祖父
Damal ダマール ダマーリ
Pralor プラロール プラロレラ
Rathor ラソール ラソレラ
Fighting Claw 戦闘用鈎爪 鉄の爪

表記について:
 各ハイキムカルトについては「精霊名:動物名、地域」と表記しています。英語版ではモスタルとモスタリ、フマクトとフマクティの様に、精霊名と部族名、神の名と信者の呼称が変化します。翻訳版では部族名は省いてありますが、参考までに対比表を掲載します。括弧付きのものは原文中に表記がなく推測したものです。

動物名英語精霊名 日本語精霊名英語部族名 部族呼称
スカンクAkkar アッカールAkkari アッカリ
トナカイUncoling アンコリングUncolings アンコリングス
カワウソUdra ウドラUdrai ウドライ
森林象Oquicdu オキクドゥOrik オーリック
Galanin ガラニンGalanini ガラニーニ
ヤクGya ギア(Gyai) (ギアイ)
アナグマKlois クロイス(Kloisi) (クロイシ)
コウモリChropt クロプト(Chropti) (クロプティ)
恐竜Jaskal ジャスカルJaskali ジャスカリ
モアSwaex スワエクスSwaexi スワエクシ
トラZuzim ズジムZuzim ズジム
アビ鳥Grandfather Loon 祖父なるアビ鳥
鹿Damal ダマールDamali ダマーリ
Tnap トナップTnap トナップ
ワニPakadu パカドゥ(Pakadi) パカディ
大蛇Hazmat ハズマット(Hazmati) (ハズマティ)
ヘラ鹿Pralor プラロールPralori プラロール
Mralot ムラロットMraloti ムラロティ
Yaab ヤアブYaabs ヤアブス
Vrimak ヴリーマク(Vrimaki) (ヴリーマキ)
Rathor ラソール(Rathori) (ラソーリ)
アシカLuwaz ルワズ(Luwazi) (ルワジ)

翻訳:Doom Lords
 “Doom Lords”はニフティサーブのRPGフォーラムRuneQuest 関係のテキストを翻訳する集団に付けられたチーム名です。Doom Lords が翻訳したものには他に「いまさら人には聞けない Gloratha Digest Mailing list のお話」などがあります。

翻訳スタッフ
村瀬尚之(yelm@imasy.or.jp)
太田和男(JCH02367@niftyserve.or.jp)
まりおん(CXC06317@niftyserve.or.jp)
翻訳アドバイザー
まさみ(PXC03765@niftyserve.or.jp)
音楽ナスカ(VYC03730@niftyserve.or.jp)
NiKe(VED01373@niftyserve.or.jp)
Shino (HFH00072@niftyserve.or.jp)
JSTAK (SDI00659@niftyserve.or.jp)
Genich! (SDI00769@niftyserve.or.jp)
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編集
村瀬尚之(yelm@imasy.or.jp)

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この書を汚す者に獣と人のルーンの復讐があらんことを。


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