Vinga

ヴィンガ
VINGA
女冒険者の守護女神

     ヴィンガの下位カルトは、ST.14世紀来、オーランス信徒の中の型破りな女性たちに進むべき道を定めていた。バービスター・ゴアの復讐者のカルトとは異なり、彼女に従うものは、いまだ社会の絆の内にいたのである。
     “炎の髪の”カリル Kallyr Firehair(※1)という名のヴィンガ信徒は、英雄戦争初期を象徴した著名な人物であった。

  1. 神話と歴史
  2.  ヴィンガはオーランスの姉である。身内の女性たちとは違い、彼女は料理や子育てなどの、普通の女の仕事を好まなかった。彼女は、自分をオーランスの「戦の環」の一員と考えて欲しいと表明した。自分と偉大な風たちで「戦の環」は事足りているぞ、とオーランスは笑った。彼女はその笑いを飲み込ませてやるぞ、と誓い去った(※2)。

     道中、彼女はユールマルに出会った。ユールマルはヴィンガを口説こうとしたが、ヴィンガは卓をユールマルにひっくり返すと「彼の短い髪の毛をつかみ」、ユールマルにむりやり彼が弟オーランスに教えた秘密を教えさせた。彼が約束を果たすよう念を入れ、ヴィンガは担保としてユールマルの「局部を切り放して」差し押さえた。
     ユールマルはオーランスの環に忍び込むと、「死」を偽物ととりかえた。ヴィンガはユールマルから「死」を受け取ると、彼の陰部を野バラのしげみに放り込んだ(ユールマルはあわてて取りにいった)。それから彼女は、何度もオーランスに恥をかかせた皇帝を探しに行ったのである。もし彼女がイェルムを辱めることができたならば、オーランスは彼女を彼の「戦の環」に加えざるをえなかっただろう。だが不幸にも、彼女はちょうどオーランスが「死」の偽物でイェルムを殺すところに居合わせ、それを目にしたのだった。

     落胆して、彼女は「死」を放り投げた。ユールマルがそれを拾い上げた。彼のいたずらを止められる者もなく、ユールマルはその場に偽物をおいて去った。後にヴィンガは「死」を探しに行き、ユールマルの残した偽物を見つけるとそれを腰に吊った。
     嵐の時代、ヴィンガは多くの冒険をした。しかし彼女が戦利品をオーランスに捧げるたびに、彼はヴィンガの頭をなでると彼女にこう言うのだった。「おまえが美しいあいだは、戦の環はお前のいるべき場所ではない」と。後にオーランスは皇帝を殺して後悔した後、そのようなことを言った自分の愚かさを後悔することになったのだったが……。

     黄金の丘の上、エルマル(Elmal)(訳注:オーランス神殿の太陽神)がゾラーク・ゾラーンとその手下たちから身を守るために戦い、オーランスに授けられた炎の槍をもってしても打ち負かされようとしたそのとき、ヴィンガは戦いに飛び込んできて彼の脇に立った(※3※4)。二人は兄妹のように暗黒の怪物と戦い、それを追い払った。戦いの中でヴィンガのすばらしい褐色の髪、大地の豊穗の色の髪はゾラーク・ゾラーンにむさぼり食われて、彼女は丸坊主にされてしまった。頭のてっぺんにはトロウルの歯の噛み傷を負っていた。エルマルは、彼女を最も名誉ある戦士であるとして、自分の側にいるように命じた。オーランスが「光持ち帰りしものたちの探索」から帰還したときまで、彼女はエルマルと供にあった。オーランスは彼の近侍に「なぜヴィンガが戦士として座についているのだ」と尋ね、ヴィンガの勇気と犠牲を聞いた。彼は姉を見て、そして恥入った。彼女の美貌は暗黒にむさぼり食われてしまった。彼女と結婚する男などあろうはずもないではないか!
     だがオーランスはヴィンガの瞳を見、彼女の顔に悲しみの色もないのを見てさらに恥入った。彼女は名誉を誇り、戦士にして英雄たる自分の地位を喜んでいた。そしてオーランスは炉辺ではなく、戦の環がヴィンガの居場所であることを理解したのである。オーランスはヴィンガを側に呼ぶと、彼女を戦の環に加えた。そして彼は、エルマルを護ったしるしとして、彼女に美しい赤い髪を贈った──彼女の護った火の色の髪である。

  3. カルトの生態
  4.  このカルトの主な役割は戦士の道を歩もうとする女性にその場を提供することである。だが、彼女は神話上「戯れ好きの娘子ら」(Girls who wanna have fun)の姉妹でもある。入信を希望する者は女性でなくてはならず、生来の赤毛でない場合は髪を赤く染めなくてはならないということを除いて、入信の条件は“冒険者”オーランスと全く同じである。ヴィンガのカルトの指導者は、多くの者から「赤い女」と呼ばれる。
     オーランス人の間では、ヴィンガは「力づよく、自分の欲しいものを知ってそれを得るために家を出ていった意志の強い女神だ」という名声を得ている。彼女が出てくるほとんどの話では、彼女を口説こうとしたり、誘惑したり、求婚したりした多くの神々の試み、そしてそれを出し抜くヴィンガのやり口を中心にして展開している。彼女は機知にとみ、武器に熟達した恋多き女性と見られている。
     しかしまた彼女は忠実な戦士、弱者の保護者として描かれてもいる。ヴィンガのカルトは武器を振るうことと同様に、機知を用いるべきことを強調している。ヴィンガとユールマルについての多くの話が伝わっている(その話の通常の進行:ユールマルがヴィンガになにかしようとする。ヴィンガがトリックを見抜く。ユールマルのトリックが予想外の方向に進んでいってしまう)。そこで、ヴィンガ信徒は男たちが殺気だったときにもそれを手玉に取ることができる(つまり自己流の「女性への贈り物」を使ってのやり方で)と思われている。ヴィンガ信徒がバービスター・ゴア信徒とどう違うのかという例をあげてみると……

     酔っぱらいの田舎者:
    「よう赤毛さん、おらとつきあわねえか?」
     ヴィンガ信徒:(可愛らしく笑って)
    「またね、このこん畜生!」
     酒場の群衆はどっと笑いくずれる。

     ぐでんぐでんの田舎者:
     「よう黒髪の姐ちゃん、おらとつきあわねえか?」
     バービスター・ゴア信徒:(斧を引き寄せて)
     「死ね!死ね!死ね!」
     群衆は逃げ去り、哀れな酔漢は手足をばらばらにされて殺される。

     ヴィンガ信徒は結婚を禁じられていないが、結婚することは珍しい。ヴィンガがある程度復讐者の役割をもっていることから、よく戦いで夫を失った女性がヴィンガ信徒になることがある。しかしヴィンガは未だ社会の環の内にあり、そのため彼女の信徒はバービスター・ゴアのような恐ろしくもひたむきな復讐者とはならない。さらに、ヴィンガの信仰をアーナールダの信仰へと変えることが可能である。

     混沌は究極の敵である。なぜなら、彼女の姉たちや母に悲しみをもたらしたから。暗黒と暗黒のカルトも嫌われる。ヴィンガがエルマルの脇に立って、ゾラーク・ゾラーンと戦ったからである。このトロウルの狂戦士の神は、ヴィンガのカルトにとって特別な敵だ考えられている。おもにヴィンガが神話時代に何度もユールマルをうまく使ったという理由で、ヴィンガ信徒はユールマルのトリックスターを大目にみている。バーンターは、彼女が「死」に触れた後で彼女の豊穗を元に戻したというので、好まれる神である。ヘラーとヴィンガは非常に密接な関係を持っている。この二神は結婚したのだと主張する者もいる。

     エルマル信徒はヴィンガ信徒と特に仲がよく、エルマル信徒の戦士がヴィンガ信徒を妻に迎えたり、エルマル信徒が彼の娘の一人(もしくは何人か)にヴィンガ信徒になるよう奬めるこということも時に聞かれる。ヴィンガもエルマルをとても近しいものだと考えている。なぜなら、彼が初めて彼女を「そうでありたい」と思っていたように扱ってくれたからである。
     他方、イェルマリオ信徒はあまりヴィンガ信徒を好いていない。彼らは彼女たちはふしだらな女であり、概して貞節でないと思っている。ヴィンガはイェルマリオを哀れっぽく泣きわめく小僧であり、女に戦いで助けてもらったと認められないほど妬み深いのだと考えている。
     イェローナ信徒とヴィンガ信徒は水と油の間柄である。ヴィンガはイェローナを「神経質な小娘」と見なし、イェローナはヴィンガを「髪を染めた無宿者」と見なしている。

  5. 世界におけるカルト
  6.  ヴィンガの信仰は、神知者の信仰分類法を使うのならば「下位カルト」に分類される。ヴィンガには特別な寺院はない。だが、オーランスの寺院は(ヴィンガの「下位カルト」という形態ゆえに)同じ大きさのヴィンガの寺院として機能する。ヴィンガの聖日は「調和の週」の「荒の日」である。大聖日は「闇の季」の「調和の週」、「荒の日」になる。ヴィンガ信徒は、この日が「黄金の丘の戦い」があった正確な日なのだと主張する。ヴィンガは「嵐」「無秩序」「大地」「調和」のルーンと関係がある。
    (訳注:第3版では一柱の神が持てるルーンは3つまで、4つ以上持っているのはイェルム、オーランスなどの神殿の主神のみである。 David Danham 氏はヴィンガのルーンを「嵐」と「移動」としている。)

  7. 入信者
  8.  ヴィンガのカルトは3つのレベルの入信状態があるとしている。オーランスの氏族の女性は、ヴィンガのカルトの平信者と認められる。平信者になるには、赤い女卿に訊ねるだけでよい。平信者は〈剣攻撃〉と〈盾受け〉の訓練を45%までは半額で、それ以上は通常の金額で受けることができる。

     望んで入信者になろうとする者は、オーランスの氏族の(少なくとも)16歳の女性でなくてはならず、加えて〈言いくるめ〉、〈ジャンプ〉、〈嵐語会話〉、〈武器攻撃〉、〈武器受け〉のうちの3つの技能に成功してみせなくてはならない。入信の試験にあたっては50ルナー相当の金額をカルトに支払う必要がある。入信するときには1ポイントのPOWを捧げる。入信者は収入の10%をオーランスの司祭か赤い女卿に納めなくてはならない。祈祷師や魔道士になってはならず、また1年に1週間はオーランスの共同体を守って過ごすことを要求される。
     入信者はオーランス社会で「戦士」としての地位を与えられる。彼女は屋根と毛布と、氏族での居場所を提供される。また1年に50時間のカルト技能の訓練を受けることができ、5年ごとに1ポイントのカルト精霊呪文を無料で修得することができる。彼女たちは〈嵐語会話〉と〈雄弁〉を25%まで無料で教えてもらえる。入信者はオーランスの基準に従い、POWを捧げて1回限りで神性呪文を獲得する。

    精霊魔術:《惑い》、《鋭刃》、《機敏》、《敵の検知》、《治癒》、《霊話》、《早足》

  9. 赤い女卿  Red Lady
  10.  ヴィンガのカルトの指導者が「赤い女卿」である(※5)。赤い女卿は哄笑する戦士、戦と冒険に夢中の女性である。彼女の人生は栄誉と、炉辺の安全を護るための危険と争いに満ちたものである。

     赤い女卿になろうとする者は、一年にわたって評判のよい入信者でなくてはならない。彼女は〈剣攻撃〉に90%、加えて以下のうちの4つの技能について90%の技能を持たねばならない:〈登はん〉、〈言いくるめ〉、〈隠れる〉、〈人間知識〉、〈ジャンプ〉、〈乗馬〉、〈捜索〉、〈忍び歩き〉、〈嵐語会話〉、〈武器攻撃〉、〈武器受け〉。さらに彼女は簡単な試験に合格せねばならない(司祭によって彼女についての神託が下される──GMが決定する)。  POWの×3倍以下の判定に成功することによって、新しい赤い女卿は同盟精霊を与えられる。この精霊は覚醒したシャドウキャットか、赤い女卿の剣に呪縛される。

     赤い女卿は、「光持ち帰りしものたち」への誓約と責務(アヴァロン・ヒルの「ゆりかご河」参照)を負わないことを除き、風の王と似たような義務を負う。しかし、彼女らは司祭として嵐の声に敬意をもって従わねばならない。また、“神々の王”オーランスの族長や、その他の代表者たちにも従わねばならない。赤い女卿は時間の90%をカルトの義務(その中には平信者や入信者の訓練も含まれる)に捧げなくてはならない。彼女たちは「戦のバンド」を作ろうとはしない。
     エルマルのカルトの者に出会ったならば、儀礼的に助力を申し出なくてはならない。もし助力が受け入れられたならば、彼女たちは(それがカルト内部の脅威だとしても)そのカルトの者を護る義務を負う。その後で彼女たちは歓待を要求することができる(ある儀礼に従えば、それには干し草の束が含まれている)。イェルマリオ信徒に出会ったならば、同じ申し出をせねばならない。しかしほとんどのイェルマリオ信徒はこの申し出を断わる。それは赤い女に借りをつくることになるからである。赤い女卿はイェローナ信徒を侮辱する必要はない。彼女たちはイェローナ信徒たちを「脚を組んだ乾いた谷のまぬけ」(cross-Legged, dry-valleyed prunes)と呼ぶが、それはただの一般的な慣習にすぎない。
     赤い女卿は、ルーン王であり神性介入のロールを1D10で判定することができる。赤い女卿は以下の神性呪文を再使用可で得られる。

    一般神性魔術:《傷の治癒》、《聖別》、《ヴィンガ礼拝》
    (訳注:《呪文伝授》も使えるだろう。)

    特殊神性魔術:《シルフ支配》、《飛行》、《魅了》、《命中》、《盾》、《風の便り》
    赤い女卿はオーランスの呪文をPOWを捧げて1回限りで獲得することもできる。

  11. 友好カルト
  12. エルマル
    オーランスの忠実なる近侍は、彼の戦さの妹に《火剣》の呪文を提供する。
    (訳注:原文 Fireblade。《火剣》は精霊呪文であり、おそらく Bryan 氏の勘違いであろう。《陽光》あたりに変更することを勧める。)
    これはイェルマリオの代わりにエルマルが信仰されている土地でのみ見られる。

    フラヤ
    オーランスの侍女は、必要なときにヴィンガに彼女のスカーフを貸し与えた。
    彼女はヴィンガのカルトに《霧》を提供する。(訳注:フラヤと《霧》の呪文は「ゆりかご河」のオーランスのカルトを参照。)

    チャラーナ・アローイ
    彼女は《CON回復》を赤い女卿に提供する。

    アーナールダ
    アーナールダは激しく生きる彼女の義妹に《肉体の治癒》を提供する(中にはヘラーを紹介してもらった礼なのだ、という者もいる)。

    ユールマル
    ユールマルとヴィンガは多くの冒険をともにした。彼はこの一時的な同行者に《魅力》と《ペニスの分離》を提供する。

    ヘラー
    この神とヴィンガには多くのつながりがある。彼はオーランスへと同じ様に、ヴィンガに《降雨》を提供する。また、全てのヴィンガ信徒はヘラーのカルト信徒に暖かく柔らかな寝床を要求することができる(またヘラー信徒に個人的に暖かく扱ってくれるように要求できる)。

    イェルマリオ
    エルマルの代わりにイェルマリオが信仰されている地域では、しぶしぶながらも彼はヴィンガに《猫目》の呪文を提供する。だがそれはヴィンガ信徒には1ポイントの呪文ではなく2ポイントの呪文となる(※6)。

  13. ヴィンガ特殊神性呪文
  14. 《魅了》 Enthrall                     2ポイント
    残照、自身、複合可、再使用可
     この呪文は、乱戦や舌戦などの対人間の争いの中で、敵対者にむけて投射しなくてはならず、効果を得るためにはヴィンガ信徒は標的のMPを自分のMPで打ち負かさねばならない。すぐさま効果を得た場合、ヴィンガ信徒の武器の技、機知にとんだ話し方などによって、標的はうっとりなってしまう。この影響を受けた場合、標的はヴィンガ信徒にいかなる敵対的行為をもとることができなくなる。その上で、標的はふさわしい行動をとる。最初の試みが失敗した場合でも、呪文の影響がある間は適切な戦闘技能(もしくは相互に影響する技能)について効果的成功を出せば、ヴィンガ信徒は標的のMPをうち負かそうとすることができる。呪文の複合によって一時に影響を与える標的の数を増やすことができる(呪文1つにつき1人)。

  15. 脚注
  16. ※1
     グローランサの学匠グレッグ・スタフォードは、彼女の名の正訳は“星の眉”Starbrow であると主張している。だがわたしは「エルマトゥリス Elmatriss」という語は「炎の髪」と訳したほうがよいと思う。その方が彼女が生来の赤毛であった、もしくはヴィンガ信徒になるために髪を赤く染めたという事を含むことができると思うからだ。ゆえに、有名な「“星の眉”カリル(カリル・スターブロウ)」は、実際には「ヴィンガ信徒のカリル」という意味だったかもしれない。

    ※2
     オーランス人社会では、この話の多くの面は一般には知られていない。ST16世紀のオーランス人のほとんどは、オーランスが愛する姉を"戦の環"に加えなかったという考えに驚いたはずである。
     さらに、ほとんどのオーランス人は(証拠もなしに)ヴィンガをオーランスの妹であると考えていた。ノチェット図書館 #4J/37 青-K11/*R、セオドリック・ガーランドの素晴らしい論文『信念と隠された信念』を参照のこと。

    ※3
     イェルマリオ信徒のいるオーランス人の住む地域では、少し違った話を伝えている。彼らの話では、ヴィンガはイェルマリオの脇に立って戦ったのではなく、イェルマリオが打ち負かされた後で戦いに加わり、その恐れ知らずの戦い方でゾラーク・ゾラーンを追い払ったということになっている。

    ※4
     イェルマリオ信徒自身は別の話を伝えている。彼らによると、ヴィンガは馬鹿のようにつっ立ってイェルマリオが傷つくのを見ていたのだが、ゾラーク・ゾラーンが去ると彼女は弱った神に忍び寄り、えぐり取られた火の力の残滓を盗もうと「悪しきたくらみ」をめぐらしたというのである。イェルマリオはとまどい、世話をしてもらえるという思いに屈してしまった。だが残っていた力はヴィンガの髪を赤く染めるだけでしかなかった──その髪の色は、彼女のふしだらさのしるしなのである。それから彼女は他の犠牲者を探して走り去ったのだという。

    ※5
     ヴィンガのカルトの指導者が「赤い女卿」として知られていたという事は、ルナー帝国がサーターに入ってきた時には混乱の元となった。帝国はカルトの「赤」の側面を利用しようとしたのである(カリルの行動が典型的なヴィンガ信徒のものであるなら、利用できなかったようであるが)。

    ※6
     イェルマリオの呪文を扱うことについては論議がある。確かに著しく神知者的な性向を持つ学者の中には、イェルマリオは友好神のために「ルール」を適用しないはずがない、と異論を唱えるものもいる。だがしかし、イェルマリオが信仰されていた地の文献の中には、「イェルマリオから提供された」と主張するヴィンガ信徒によってこの呪文が使われたということが記されているものがあるのである。


著者:Bryan Malony
翻訳:まりおん/掛川忠昭
協力:村瀬尚之

このカルト完全記述は、Bryan Maloney 氏が作成したものを、まりおん/掛川忠昭が翻訳したものです。翻訳にあたっては村瀬氏に多大な協力をいただきました(多謝!)。

ヴィンガは「グローランサ年代記」で初めて言及された女神です。イェローナ、バービスター・ゴアにつづく新たなヒロインカルトの登場といったところでしょうか。基本的にはオーランス信者と変わらないのでプレイしやすいと思います。カルト神性呪文の《魅了》はかなり極悪。
カルトのルーン王 RED LADY は(イェローナの STAR LADY が「星の貴婦人」と訳されていることからすると)、「赤い貴婦人」と訳すべきかもしれません。訳者は「貴婦人」ではイメージが違うと感じたので「赤い女卿」と訳させてもらいました。
本文のなかでたびたび言及されている「オーランス神殿の太陽神」エルマルについては、RQ_FAQ の項1 を参照されるとよいと思います。
(注:エルマルについては新たに追加されたライトアップを参照してください。)

本作品は作者本人から翻訳の許可を得ています。また、本作品は Avalon Hill、Chaosium 社の公式版ではありません。転載については訳者もしくは村瀬氏までご連絡ください。


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